「リアリティーショー」が世界で流行する必然 恋愛系、オーディション系が大人気
「ラブ・アイランド」が大ヒット
世界の数あるリアリティショーのなかでも、いま最も勢いがあるのはイギリスITVスタジオ制作の「ラブ・アイランド(Love Island)」である。
地中海に浮かぶスペインのマヨルカ(マジョルカ)島を舞台に、若い男女がカップル成立をめぐって愛とマネーのバトル戦を繰り広げるという、いわゆる恋愛系リアリティショー。恋愛に憧れるティーン層や、恋愛現役世代であるF1・M1層を中心に支持を集めている。
ITVスタジオの発表によると、2019年に放送された第5シリーズは、テレビ、PC、モバイル、タブレットの4媒体総視聴数で番組史上初の600万人以上の視聴者数を突破。これまでのシリーズでツイッターでのインプレッション数は20億回を超え、公式アカウントのインスタグラムのフォロワー数は300万人を超えている。
そんな若者を中心に人気のあるイギリス発リアリティショーに世界のテレビ業界も注目を集めている。番組コンテンツの国際流通市場でここ10年の中の売れ筋トップ10番組に入るからだ。フォーマットセールスによってローカライズされる国を続々と更新中。ITVスタジオレーベルで制作された国数は2020年9月15日時点で17カ国に達した。
ドイツ、オーストラリア、フィンランド、スウェーデンでは2シリーズ以上続く。スペインでもローカル版が決定したところで、初のスペイン語版が登場する。今後、スペイン語圏にも人気が広がっていく可能性は高い。さらにアフリカ大陸にも上陸することが決まった。
あまりの好調ぶりにITVスタジオのグローバル・エンターテイメント部門社長Maarten Meijsは「かつてこれほどの勢いで人気が高まった番組はない」と、米最大手業界誌『World Screen』の取材に対して答えている。
世界のヒット番組メーカーであるITVスタジオ自身も驚くほどの勢いなのである。
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