ネット会議で「いい声」を出すちょっとした秘訣 かすれたり、小さくなったりしていませんか
また、腹式呼吸を続けるには、姿勢も大切です。背中が丸くなっていませんか? 腹式呼吸になっていることがわかったら、その息に声をのせていきます。吸って、吐いたときに、ただ息を吐くのではなく、「あー」という声にしていきましょう。このとき、吐くときに声が加わっただけなので、腹式呼吸であることはまったく変わりません。ここでも、自分の腹式呼吸をチェックする必要があります。
この腹式呼吸を普段意識するだけで、長時間、声を出し続けることができます。私は、今はアナウンサー時代以上に、セミナーや研修で長時間話す機会が多いですが、私の声のパワーがまったく衰えないのは、この腹式呼吸がベースになっているからだと思います。話すということには、想像以上にエネルギーがいるものです。
また、画面の向こうの相手に対して、長時間、話すとなると、慣れないときは、対面での会話以上にエネルギーが必要です。そんなとき、ベースになっている声が腹式呼吸の声だったら、自分の強い味方になってくれるはずです。
口はちゃんと「開いて」いますか
日本語は、母音の形だけ気をつければ、正しい口の開きになります。「あ・い・う・え・お」の形は、普段から正しく開いていますか? アナウンサーの私でも、本来は、もっと縦に開くべき口が、どんどん横に開くようになってしまいます。普段、プライベートや講座などで、みなさんの口の開きを拝見していても、縦に開かず、横にばかり大きく開いている人をよく見かけます。
口が正しく開いていないな、と感じたら、とにかく、もっと縦に開く意識を持ちましょう。また、口だけでなく、顔全体を動かして話す、という意識を持つと表情も豊かになるし、口も開いてきます。
アナウンサーはニュース原稿を読むだけでなく、レポートなどの情報番組の仕事もあります。その情報番組のときに、「顔の表情の変化だけで、いかに感情を伝えられるか」が大事になってきます。
例えば、食べ物を食べた後の、その一瞬の表情。カメラマンは私の顔のアップを捉えています。そのときに、口だけで感情を表現するのではなく、目のあたりや、目と目のあいだ、眉毛のあたりも意識し、それら全部を使って話していると思って声を出すようにします。
い……唇を左右対称に引っ張って開きます。への字にならないように注意。
う……キスをするような口で唇を前に突き出します。
え……逆三角形になるように口を開きます。
お……小さな円をつくり、唇を前に突き出します。
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