なぜ日経平均は2万4000円を突破できないのか モミ合いの後にやってくる「大相場」のつかみ方
物事はそう簡単には運ばないものだ。日経平均株価は10月8日に2万3647円まで上昇、モミ合い相場で意識されていた「2つの節目」を突破して引けた。
一時「日経平均2万4000円への道」が見えたが幻に
2つの節目とは、2万3622円(9月29日の取引時間中の高値)と2万3559円(9月14日の終値ベースでの高値)である。これらを上回ったことで、2万4000円台復帰が早まるとの期待が一時は高まった。果たして空売り筋は買い戻すのか、まだ頑張るのか緊張する局面となったはずだったが、その後、市場は何事もなかったかのように、「東証1部売買代金2兆円割れ」を連発。結局は「閑散モミ合い相場」に終始した。
そして先週末の引け値においては、日銀のETF(上場投資信託)買いが入ったにもかかわらず、10月5日から9日間維持していた2万3500円を下回り、辛うじて25日移動平均2万3401円を保っただけの軟弱状態となっている。
しかし、すでに筆者の取材を通しての感覚で言うと、日本株を売り切った感もある外国人投資家をはじめ、仕掛けて売り崩す「骨のある売り方」もいない。海外の先物の代表的な指標である日経平均CME先物は2万3500円台で帰ってきており、少なくとも今週初からは大きく下げる気配も見えない。
前週末16日のNYダウについてふれると、アメリカの医薬大手ファイザーが、独ビオンテック社と共同開発する新型コロナウイルスのワクチンを、11月後半にも当局に緊急使用許可の申請をするとの報道があったため、このところワクチン開発進捗に関する悪材料で売られていたダウは買い戻された。
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