乗車人数を制限、ポーランド「交通コロナ対策」 周辺諸国より厳重だが感染者数増加は止まらず
10月2日の政府発表(在ポーランド日本国大使館からの情報)によると、ポーランド国内における制限措置は、感染状況により赤・黄・青の3種類に地域を色分けし区別している。10月3日に始まった制限措置では、最も感染リスクの高い赤ゾーンが17地域、比較的リスクの高い黄ゾーンが34地域、今後制限地域として指定される可能性がある青ゾーンが17地域だった。
それぞれのゾーンにおける制限は、赤ゾーンでは見本市や会議などの開催禁止、映画館や遊園地、ジムやフィットネスクラブの営業禁止などで、交通機関は乗車できる人数を定員の50%までとしている。黄ゾーンはこれらの開催・営業は禁止しないものの、4平方メートル当たり1人という制限が設けられる。交通機関については制限を設けていない。青ゾーンは、現時点では制限を設けていないが、今後の状況の変化により、制限を課す可能性があるとしている。
10月上旬の時点では、首都ワルシャワのあるマゾヴィエツキエ県は青ゾーンに分類されていた。とくに制限がないとすれば、市民のコロナに対する意識も多少は緩んでいるのでは、と予想していた。
フェイスシールド着用の乗客も
ところが、いざポーランドへ入国してみると、筆者が考えていた以上にコロナ対策がきちんとしており、またワルシャワ市民のコロナに対する予防意識もかなり高い印象を受けた。
ワルシャワ都市圏の輸送を担うワルシャワ市交通委員会(いわゆる交通局)は、約1500台のバスと約400編成のトラム、約45編成の地下鉄を擁し、毎日300万人以上の市民や訪問客を運んでおり、さらに一部の鉄道路線も同交通委員会が運行管理している。
今回の訪問では、ワルシャワで運行されているこれらの鉄道、地下鉄、トラム、バスにそれぞれ乗車したが、乗客はみなマスクを着用しており、中にはフェイスシールドと併用している人も見かけた。日本人と異なり、外国人はマスクを着けない、マスクの重要性を理解していない、などと言われることが多いが、マスク着用意識が定着していることがうかがえた。
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