不確実性高まる、中国の成長率目標

未達なら15年ぶり、中国版ニューノーマルか

 5月14日、 中国の今年の経済成長率が15年ぶりに政府目標を下回る可能性がある。写真は天安門広場で昨年11月撮影(2014年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[北京 14日 ロイター] - 中国の今年の経済成長率が15年ぶりに政府目標を下回る可能性がある。景気の減速感は強まっており、指導部は成長率鈍化の「ニューノーマル(新たな標準)」に適応する必要があるとの認識を示している。

政府はすでに、今年の成長率目標について、7.5%程度として幅をもたせ、上下ともに少しの振れは許容する姿勢を表している。

ただ、第1・四半期の国内総生産(GDP)伸び率は前年比7.4%と、1年半ぶりの低水準となり、4月の経済指標はさらなる減速の可能性を示している。

野村のエコノミスト、張志偉氏はリポートで、「GDPの伸び率が鈍化傾向にあるという見方をわれわれは維持しており、第2・四半期は7.1%に減速すると引き続き予想する」とした。

ただ、金融市場には懸念がそれほど広がっていない。当局が昨年と同様に、成長率目標を達成するため何らかの刺激策を講じるという期待があるからだ。政府目標の下方修正は過去に例がない。

HSBCのエコノミストらはリポートで、「成長率が『妥当なレンジ』を下回らないように、政府は、今後数週間とは言わないまでも数カ月間で幾分か政策を緩和する必要がある」と指摘。

新たな標準

成長率が目標の7.5%に届いた場合も、1990年以来の低い伸びとなる。目標に届かなかった場合は、1999年以来15年ぶりに未達となる。1999年の成長率は7.6%と、目標の8.0%を下回った。

指導部は市場の期待感を抑えるのに躍起になっており、これまでよりも緩やかながら持続可能な成長を受け入れる必要性を強調している。

習近平国家主席はこの週末、「われわれは経済成長の新たな標準に適応する必要がある」と述べた。

当局はそれゆえ、成長率加速に向けた大規模刺激策の必要性を否定している。ただ、社会の安定を脅かすような失業率の急上昇を阻止するために、経済活動を下支えする可能性は高い。

李克強首相はこれまで、十分な雇用を創出するために経済は毎年7.2%程度成長する必要があるとの見解を示している。

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