KDDIのJCOM「買収」、大胆な経営判断が裏目に

KDDIのJCOM「買収」、大胆な経営判断が裏目に

KDDIがブチ上げた大型買収が混迷を深めている。

同社は1月25日、米メディア企業・リバティ・グローバルが保有するジュピターテレコム(JCOM)株を2月中旬をメドに買収し、38%を保有する筆頭株主になると発表した。JCOMは契約世帯327万件を抱える国内CATV(ケーブルテレビ)の最大手。KDDIにとっても買収総額3617億円は過去最大の案件となる。

ところが、株式の取得方法について、市場関係者から疑問の声が上がった。金融商品取引法では、上場企業など有価証券報告書の提出義務がある企業の株式を3分の1以上(33%超)取得しようとする場合、全株主を対象とした株式公開買い付け(TOB)実施を義務づけている。

にもかかわらず、KDDIはTOBを使わずに、リバティとの相対取引によって大量の株式を手に入れようというのだ。「買うのはJCOM株ではなく、中間持ち株会社。中間持ち株会社3社には有価証券報告書の提出義務はなく、もともと以前から存在していたため、TOBルールには該当しない」とするのが同社の解釈だ(スキームは下図)。

現行のTOBルールには、このような取得形態を直接規制する条文がないため、適否について法律の専門家の間で意見が分かれている。

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