ジム・ロジャーズ「金だけでなく銀も上昇する」 2011年のような「噴水相場」の再現はあるのか
天才投資家はコロナ禍で仕込んでいた
「コロナショックが起きている間、何かに投資をしましたか?」
「海運会社の株を少し買い始めた。そして大きく下落した金・銀をもうすぐ買う予定だ。そして売った株を一部買い戻し、近いうちに航空会社の株も買いたいと考えている」
実は、このロジャーズ氏のコメントは、コロナの影響が最も厳しかった期間と言っていい、2020年の3月中旬のコメントです。その後、7月、8月以降も取材をしましたが、ロジャーズ氏はすでに、金や銀や航空会社の株を購入しているようでした。
金や銀に関しては、急騰した後は一服の状態になっています。8月初旬に1トロイオンス(約31.1グラム)=2100ドルをうかがう勢いだった金の先物価格は、その後に急落。一時は1900ドルを割り込みました。現在は1900ドル前後で推移しています。
銀の先物価格もやはり1トロイオンス=30ドルを突破する勢いでしたが、一時は22ドルを割り込みました。その後は24ドル前後になっています。
貴金属暴落の際にロジャーズ氏はメディアに出演をし、「私は金・銀を保有しており、さらに下がれば買い増すつもりだ。10―15%の調整はどんな強気相場でも当たり前にあることだ。人々は下落を恐れるが、同時にそれは買いのチャンスも与えてくれる」と発言をしています。
ご存じのように、ウォーレン・バフェット氏がカナダの鉱山会社であるバリック・ゴールドの株を取得したというニュースが流れてきたのは金銀の先物価格が大幅に下落した後でした。金よりも株式投資の有効性を強調していたバフェット氏が金関係の会社の株を購入したのはサプライズでした。
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