ジム・ロジャーズ「金だけでなく銀も上昇する」

2011年のような「噴水相場」の再現はあるのか

実は、銀相場は過去にも噴水のように吹き上がったことがあります。銀の先物価格は2011年4月には1トロイオンス=50ドルをつけるかどうかというところまで上昇したことがあります。現在の価格の約2倍弱の水準です。振り返ってみると、このときは2010年8月頃から上げ下げを繰り返しながら10カ月程度上がり、2011年5月以降は下落していきました。まさに噴水相場だったのです。

「政府に対して、人々が不信感を抱くときに、金や銀などの実物資産の価格は上がる」とロジャーズ氏は繰り返し言います。また、当時もそうでしたが、米ドルが下がる局面で、金や銀が強くなる傾向があります。

「私は2019年の夏から金を買い始め、それ以降も連続して買い続けている。私はもっと多くの人が金や銀に投資すべきだと思っている。多くの人が医療保険や終身保険に加入しているように、資産全体の1つとして金や銀を持つべきだ。医療保険や終身保険は、できれば一生使いたくないものだが、それを持っていると安心できる。金や銀もポートフォリオの中で、そのような位置づけにあるべきだ。もちろん、タイミングが合えば大きな利益を生み出してくれる」

相場のサイクルを知る

金や銀が上昇する相場のサイクルは、約10年ごとに来るとも言われています。また、数式などでは説明できないアノマリーとして説明されてもいますが、1年のなかでは、ゴールデンウィーク後、相場は弱気になりやすいことが知られています。

さらに、今後に関しては、ロジャーズ氏は「アメリカの大統領選挙後の2021年の初めは気をつける必要がある」とも言っています。もし、あまりにも相場が加熱して爆発しそうになれば、(利益を確定するためにも)金や銀もいったん手放さざるをえないかもしれないと言います。「できるならば保険のように手をつけることがないことを願うのだが」ということです。

ロジャーズ氏に取材に行くと、繰り返し「歴史は韻を踏む」と言いますが、成功する投資家になるためには、過去のパターンなども記憶をしておく必要があります。自分の人生よりもずっと長い、人類の歴史から学ぶ必要が大きいからです。

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