「今が一番幸せ」と語る女性が結婚前に捨てた物 自由な派遣OLを謳歌した時代から一転

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「私はもともと1人でも平気で、自由を好む性格です。留学に行ったり海外1人旅をしたりして楽しく過ごしていました。恋愛は雰囲気やノリを重視して、ドキドキを与えてくれる人と付き合っていた気がします」

晴子さんは色白で控えめそうなのにハキハキと話す美人である。30代になるまでは「派遣OL」として自由な独身生活を楽しんでいた。しかし、30歳を過ぎて結婚したいと思い始めてからはうまくいかないことが続いた。

「10歳年上の彼と付き合っていました。でも、彼は私以上に1人が好きな人。少なくとも私とは結婚する気がありませんでした」

このままじゃ先行きが厳しいと思った晴子さん。彼とは別れて婚活パーティーに参加したが、付き合う気になれる「まともな」男性とは出会えなかった。20代の頃と比べると、慎重にならざるをえなかったと晴子さんは明かす。

「この人と結婚したらどうなるのかな~、とつねに考えるようになりました。相手も同じように私のことを見ているはずなので、先に進みにくかったのだと思います」

一度は交際を断った理由

晴子さんが活路を見いだしたのが「友人のつながり」である。友人を介して相手の素性や評判がわかるので安心できる。会話が弾むことも多い。東京で働く30代には独身の人も多く、独身者だけの飲み会を企画してくれる友人もいた。

「当時はやっていたフレンチレストランに男女6人で行こうと誘われました。翌週に結婚する予定の人もいたので、緩めの合コンです。そのときに初めて会ったのが慎也です。お酒を飲んで顔を赤くしてニヤニヤしている人、という第一印象。連絡先も交換していません」

一発勝負ではないところが友人つながりのよさだ。あまり日を置かずに同じ幹事がお花見を企画してくれて10人以上が集まり、そのときも慎也さんが来ていた。

「そのときは連絡先を交換しましたが、しばらくはみんなで会って飲んでいました。すごく優しくてみんなに好かれている人なので、誘ってくれれば2人で飲みに行くのに、と思っていたんです。そのうち慎也から誘ってくれました。優しくて好かれているねと伝えたら、『勘違いしないでよ。誰にでも優しいわけじゃない』と。私に気があるのかな、わかりやすい人だなと思いました」

このやりとりだけで晴子さんのほうが恋愛慣れしていることがわかる。すっかり舞い上がった慎也さんは3回目のデートで「好きだ、付き合いたい」と素直に告白。なぜか晴子さんは断ってしまう。

「男性として物足りない、と思ってしまったからです。実は、ほかに気になる人がいました。やっぱり友だちつながりで知り合った8歳年上で、ちょっと強引でドキドキを与えてくれる人です。でも、結婚する気はなさそうでした。『事実婚でいい』なんて言っていましたから」

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