「英語の壁」を超える人、超えない人

イェール大学流、最強の英語勉強法(3)

アニメオタクはなぜ語学習得で有利なのか?

入山:そういう意味で言うと、本の最後のほうで、「今度、統計学を塾で教えたい」というようなこともおっしゃっていましたね。それ、すごく面白いなと思います。

斉藤:TPR(Total Physical Response)という教授法があります。低年齢の子ども向けに語学を教えるときに、「Jump!」と先生が言ったら子どもがみんな一斉に跳ねるとか、「Throw a ball!」と言ったらボールを投げるとか。そういう身体動作を通じて学ぶと、語学が身に付きやすいというのは一般的に言われていることです。

それで、ある程度、学年が進んで分析力が育ちつつある高校生なんかは、むしろ英語で数学を学んだりしたほうが、英語が身に付きやすいんじゃないかと思っています。someとかanyの概念なんて、数学の全称記号とか存在記号とセットで学んだほうが、ずっと理解しやすいですよね。それ以外にも、ロジックの立て方とか、データの整理の仕方も含めて、英語で統計学を学ぶとか。

入山:なるほど、それが本の中にもあった「外国人力士はなぜ日本語がすぐ身に付くのか」という話とつながるわけですね。

斉藤:われわれがティーチングする立場になったときに、英語力がぐっと伸びたというのは、まさにTotal Physical Responseというか、相撲部屋に飛び込んだような状況ということですよね。

入山:あと、「動画とセットで学ぶといい」というのも、すごくよくわかります。アメリカに行ったとき、たまに日本人の女の子とかで急にすごく英語ができるようになる子がいたりしたのですが、そういう子ってだいたい2パターンでした。ひとつはアメリカ人の彼氏ができた。そうでなかったら、とにかくひたすらドラマを見ているのです。もう部屋でずっと『フレンズ』とか『セックス・アンド・ザ・シティ』を見ている。

斉藤:逆もありますよね。日本語がうまいアメリカ人って、けっこうみんなアニメオタクですよ。逆に、「三島由紀夫から日本語に入りました」という外国人で日本語がうまい人はちょっと見たことないですね。活字から入った人たちって、必ずしも会話はうまくない。どんな言語でも、動画から入らないとなかなか難しいのではないかなと思います。

――連載第4回に続く。

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