外苑前に現れた"魔法の食材"カフェの引力 ヘルシーなのに美味! 不二製油の技術にセレブ垂涎

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マヨネーズ風ドレッシング「大豆道麗(まめどれ)」を使ったサンドイッチ

また、「大豆ミートのツナ風まめどれサンド」に使われている大豆ミートは、食感、味わいがツナそのもの。しかし、動物性タンパクはいっさい使っていない。

ドレッシングも豆乳クリームから作ったマヨネーズ風ドレッシング「大豆道麗(まめどれ)」で、カロリーは通常のマヨネーズの半分。それでいて、味は濃厚で食べ応え十分だ。

不二製油はそもそもB to Bの会社。すべての製品が業務用で、一般消費者は手にすることができない。それだけに、まめプラスカフェのように、同社の製品とわかったうえでその味を楽しめる機会は極めて珍しい。

とはいえ、知らない間に不二製油の製品をすでに口にしていた、という人は実は多いかもしれない。

2013年5月にプレミアム豆乳を発売して以来、京都の老舗料亭「菊乃井」、中華料理「トゥーランドット游仙境」などの有名料理店に加え、「ザク豆腐」で一躍ブレークした相模屋食料、カネテツデリカフーズなど20社超が、50品目以上の商品を開発している。また、スーパーなどでは、ミツカン「ごま豆乳たれ」やエルビー「ソイラテシリーズ」などが販売されている。

自宅で味わえるのはいつ?

健康志向が強い海外でも、濃久里夢の評判は上々だ。菊乃井の主人、村田吉弘氏が理事長を務めるNPO(特定非営利活動法人)日本料理アカデミーは、ユネスコによる和食の無形文化遺産登録の正式決定を受け、フランスとイギリスで祝賀晩餐会を開催した。その際、日本料理を振る舞ったのだが、そこで村田氏は濃久里夢を使った豆腐デザートを提供した。結果は非常に好評で、そのレシピを基にしたデザートを日本で売れないか、検討中だという。

「消費者からの問い合わせも増えている」と、不二製油マーケティング本部の木村隆宏・グループリーダー。今のところ、大豆事業の売上高は、大豆タンパク素材、大豆タンパク食品などを含めても、全売上高の15%程度を占めるにすぎない。まずは国内でのプレミアム豆乳の増産体制を整え、次のステップで海外生産拠点の整備を進め、数年後には大豆事業全体で倍以上の規模に、と夢は広がる。

今のところ、一般の消費者が同社の製品を購入することはできないが、「直接お届けする方法がないか、検討している」(木村氏)という。そう遠くない将来、自宅でも「濃久里夢」や「濃久里夢ほいっぷ」を使えることになるかもしれない。

 

※下線部につきまして、当初は「ただ、残念ながら『まだ最終消費者に直接、モノを売れるほどの力はない』(木村氏)というのが不二製油の現状認識。自宅で食材として『濃久里夢』や『濃久里夢ほいっぷ』を使えるのは、まだ少し先となりそうだ。」としていましたが、おわびのうえ、上記のように訂正いたします。

筑紫 祐二 東洋経済 記者

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ちくし ゆうじ / Yuji Chikushi

住宅建設、セメント、ノンバンクなどを担当。「そのハラル大丈夫?」(週刊東洋経済eビジネス新書No.92)を執筆。

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