異変!大学入試「共通テスト」"現代文"の新戦略 絶対に押さえておくべきポイントはここだ

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試行テストでは、現代文は1題増えて3題、内容としては、実用文・評論・文学的文章となり、実用文で記述式設問が出題されることになっていました。しかし、前述のように記述式はなくなり、出題数も2題のままとなったのです。それでも実用文は導入見送りにはなりませんでした。

つまり、全2題の中で、実用文・評論・文学的文章の3種類の文章が出題されるということになったのです。これは複雑です。

3種類のうちどれか1つを抜くのか、それとも2題の中にこの3種類を詰め込むのか。いろいろな場合が考えられるわけですが、ここまで大きくうたっておいて実用文がまったく出ないことは考えられませんので、おそらく2題の中で3種類の文章が出題されることになるのでしょう。そのときに先の②の複数テクスト化が効いてきます。

複数テクストとは、1題の中に2つ以上の文章が組み合わせて出題される、ということです。ですから、もし2題で3種類の文章を扱うとすると、組み合わせとして、〈実用文・実用文〉〈実用文・評論〉〈実用文・文学〉〈評論・評論〉〈評論・文学〉〈文学・文学〉の6通りが計算上は生じることになります。

このうち〈実用文・文学〉の組み合わせはちょっと相性が悪すぎるように思いますが、残りの5パターンが2題出題されることになるだろう、というのが現在の予想です。

対策1:実用文に慣れる

「実用文」、とここまで何の説明もなく使ってきてしまいましたが、試行テストなどを見るかぎり、例えば駐車場の契約書や自治体の広報、高校の生徒会規則などの無味乾燥な説明的文章に加え、表やグラフも含まれます。

表やグラフなどは、国語というより数学や理科、社会など他教科で主に使ってきたもののはずですが、なぜか現代文で問われることになりました。他教科で学んでいるはずとはいえ、これを国語の問題としてやったことのある人は少ないはずなので、十分な対策が必要です。

これは、まだ対策問題の数があまりありません。試行テスト、問題集、模擬試験などの問題をやるよりほかありません。ただし、慣れればそれほど難しいものではありません。なにしろこれまでほとんど学校でやらなかったのに、いきなり入試で出そうというのですから、それほど高度なことが問われるわけではありません。

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