ジム・ロジャーズ「私が日本株を買い始めた訳」 投資で大成功する「はじめの一歩」を教えよう
もちろん、不況になって危機感から節約や貯金ができたという人も多いでしょう。しかし、好況の時から「収入の4分の1を貯金する」など、一定額を決めて貯金に回すのは、忍耐と仕組みづくりが必要です。
人生と投資で成功したければ、歴史と哲学を学べ
ロジャーズ氏は英国のオックスフォード大学で哲学を学んでいますが、一緒にクォンタム・ファンドを設立したジョージ・ソロス氏も哲学の博士号を取得していることはご存じでしょうか。このように、「哲学は投資家にとって大きな武器になる」とロジャーズ氏は断言します。
観察した事実から結論を導く帰納法と、論理を元に結論を導く演繹法は大切にしている基本的な考え方だと言います。哲学を学ぶことで、多数派に流されることもなく、正しく思考をする癖が身につくと言うのです。
コロナショックの中、同じ大投資家であるウォーレン・バフェット氏が結果的に大損をして航空会社株を売却した中で、ロジャーズ氏は「航空会社の株は買いだ。1社か2社、破綻したときがひとつ買い時だろう」と推奨しており、驚いた人も多かったはずです。「結論は出ていない」という人もいるかもしれませんが、現時点では、ANAホールディングスやシンガポール航空などの株価も大きく反転しています。確かに、タイ航空や豪ヴァージン航空が事実上破綻した時に、生き残った航空会社の株価は1回目の底をつけていました。
「過去の出来事を知っていれば、将来に備えることができる。多くの場合、未来は現在の延長線上にある。だが、突如として断絶するときがある。そういったときに、歴史を知っていることが強みになる。歴史を知ることは、人間を知ること、そして危機を知ることなのだ」
ロジャーズ氏に取材に行くと、必ずと言っていいほど、アメリカの作家マーク・トウェイン(1835-1910)の「歴史は韻を踏むものだ」の言葉を引用しながら、示唆に富む話をしてくれます。成功する投資家になるためには、自分の人生よりもずっと長い、人類の歴史から学ぶ必要が大きいのです。
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