上司に従わない「モンスター社員」の対処法 社内恋愛、新型うつ、状況次第で退職勧奨も
不倫相手の夫や妻が会社に怒鳴りこんでくることもあり、こうした場合は「会社に迷惑をかけた」ということで一定の懲戒処分を行います。社内恋愛は個人の自由ですが、やはり節度を持って行うことが必要でしょう。
また、社内恋愛や不倫は周囲に知られていないと考えているのは本人たち同士だけで、周囲はだいたい知っているものです。それが業務に悪影響を与えるようであれば、人事としてはしかるべき対応をします。
家族介入型モンスターは職場の大迷惑
会社の問題に親が出てくる、若手に多いケースです。
「うちの子は残業が多いんじゃないですか」「うちの子の評価はどうなっているんですか」など、クレームの内容はさまざまですが、通常は「家族にはお話できないこともありますので、本人と話をします。本人から話を聞いてください」と対応しています。
家族の介入を禁じる法律や就業規則はありませんが、親が来るのを止められなかった時点で、会社としては「仕事のできない社員」だと判断せざるをえません。
あまりにも親が何度も来て業務に支障をきたすようであれば、人事が注意を促し、場合によっては退職勧奨することもあります。
また、家族を理由に仕事をしない社員もいます。「妻が早く帰ってこいと言っているので残業はできません」「家族が出張しちゃいけないと言っています」といって上司の指示に従わないタイプのモンスター社員です。
上司には自らの職位・職能に応じて権限を発揮し、業務上の指揮監督や教育指導を行う義務があります。業務の適正な範囲で指示された残業や出張を拒むことは、就業規則に違反する行為です。節度を持った理由ならともかく、家族を理由に仕事しないことが常態化している社員には「あなたは会社の指示に従いませんでしたね」と言って「服務規律違反」で懲戒処分をすることもありえます。
「うつ病」は脳の病気ですが、「新型うつ」は病気と言えるか微妙だそうです。状態はいろいろありますが、多くは「会社に行きたくない病」のようです。
病院で「うつ状態」「適応障害」などの診断書をもらってきて会社を休んでいるのに、海外旅行に出かけて、その様子をSNSに投稿したりしている、まさにモンスター社員の代表格です。
新型うつに困っている会社は、とても多いです。会社には来ないけれど、土日は遊べている。仕事はできないけれど、旅行はできる。そんな都合のいい病気があるでしょうか。