これから婚活するあなたに--白河桃子の「誤解された婚活」・婚活ブームを検証する 第4回(全4回)

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(2)第一期均等法世代:総合職の誕生(現在のアラフォー世代)

 1986年の男女雇用機会均等法の施行により、キャリアウーマンの時代が来たかのように見えたが、働き方の構造や結婚観は実は変化がなかった。女性が専業主婦の妻を持つ男性と同じように働くことが求められる「働き方の構造」自体は変わらなかった。

 当然、「子育て」と「仕事」の両立は困難で、出産、夫の転勤などで多くの総合職女性も退職して家庭に入った。当時の総合職女性の側にも「自己実現」のためのキャリアは追求しても、「家計」や「夫や子供を養う」ために働くという意識は薄かった。

 結婚後は「夫の収入で支えられ、辞める自由が確保される」働き方を望む女性が多く、小倉千加子さんが「腰掛け総合職」という見事なネーミングをつけている。

 この世代に台頭した結婚観は「新専業主婦志向」。

 「家計をひとりでも支えられる夫」と「自己実現のための仕事を持つ妻」という組み合わせである。

(3)就職氷河期世代:(1994年から2004年の就職氷河期に社会に出たアラサー世代)

 バブルがもう少し続いていたら、女性たちの社会進出も本格的になったかもしれない。しかし不幸にも、不況と就職氷河期が直撃。キャリアどころか、正社員の道も危うくなった。

 この世代は正社員になれない男女が増加し、特に未婚女性の正社員率は5割。総合職の女性も「体力的に長くは続けられない、結婚や出産とは両立できない」と嘆く。仕事のハードさから体を壊す女性たちも多く、ますます「結婚して一時、子育てに専念したい」というM字型就労希望が増える。

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