これから婚活するあなたに--白河桃子の「誤解された婚活」・婚活ブームを検証する 第4回(全4回)

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●これから婚活するあなたへ

下記は、結婚の役割の変遷を簡単に図式化したものである。
<役割分担型結婚から男女共同型参画結婚へ>
 図を見ていただけるとわかるように、少子化を克服した先進国の事例を見ると、女性の経済的自立が確立されると、結婚に求めるものが「情緒的な関係」になってくる。

 いまの日本は「(2)新専業主婦」から「(3)共働き平成型」への移行期で、「条件とときめき」を両立できる人を求め、多くの女性たちがさまよっているし、男性は女性たちの厳しい「値踏み目線」に臆して、婚活市場に引きぎみである。

 しかし、「女性が安定した仕事を、出産、子育てをしながら継続できる」という状況なら、「経済的安定」という条件を割り引ける。そうすれば、「条件」ではなく「ときめき」に比重を置いて、結婚に至るカップルは多くなるはずだ。

 いまの結婚難の理由は、均等法が施行されて20年経っても、社会進出の遅れにより、日本女性たちの結婚観が変わっていなかったことにある。むしろ、不況の影響でバブル期よりも保守化し、専業主婦志向の女性が増えた。

 しかし、女性を養える、または養う気のある男性はごく一握り。結果的に「養ってくれる男性」を待って、婚期が遅くなり、出産適齢期を過ぎ、子供を持てなくなるという悪い循環が続いていると思う。

 女性たちが本気で「働き続ける」覚悟をすることで、日本は本当に「(3)共働き平成型」に移行するかもしれない。それとも「(1)片働き昭和型」に戻るのか……。もし「(1)片働き昭和型」に戻っても、この経済状況では子供を持つ女性は少なくなるだろう。

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