ジム・ロジャーズが恐れる世界の最悪シナリオ リーマンショックとは逆の流れで経済悪化する
今回の新型コロナにおける世界全体での死者数は、5月20日時点で約32万人。これ自体、絶対数としてとんでもなく大勢の方が亡くなっているが、ペストとは比較の対象にならない。ペストでは当時の欧州の人口の3分の1、国によっては8割以上の人が亡くなった。過敏になりすぎるのではなく、現実を踏まえたうえで冷静さを失わないことが重要であるということだ。
もちろんメディアは、ペスト再来だと、そう思ってほしいだろう。なぜならセンセーショナルに書けば新聞も売れるし、ネットのアクセス数も増えるからだ。
2020年の今はおそらく歴史に残る転換点となる
かつてペストの流行は、中世を終わらせて資本主義の契機になったと言われている。もちろん比較の対象とはなりえないかもしれないが、今回の危機はなんらかの「社会革命」を引き起こすことになるのだろうか?
この問いに対してロジャーズ氏は、「社会革命とまではいかないが、数年、数十年かけて起こるべき変化を早く始める作用はあるだろう」と答えている。
例えば今回の騒動がきっかけとなって、通常なら在宅勤務しない人の在宅数が急激に増えることとなった。また、ネット通販やウーバーイーツが爆発的に勢力を拡大していることなども、変化と認識することができるだろう。
したがってロジャーズ氏は、この質問に対する答えをこう締めている。
やがて訪れるその「機会」は、はたしてどのようなものになるのだろうか?
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