イオン、15年2月期は増収増益計画

総合スーパーの衣料品挽回など、課題は山積

4月10日、イオンは、2015年2月期の連結営業利益が2000―2100億円(前年比16.7―22.5%増)になるとの業績予想を発表した。写真はイオンの都内スーパー。昨年1月撮影(2014年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 10日 ロイター] -イオン<8267.T>は10日、2015年2月期は増収増益になるとの見通しを発表した。前期は、衣料品の不振による粗利益率低下などで大幅な業績下振れを招いたが、今期は既存店の活性化や総合スーパー(GMS)における非食品部門の収益改善策を打つことで挽回を図り、連結営業利益は2000―2100億円(前年比16.7―22.5%増)と増益を見込む。

トムソン・ロイターのスターマイン調査がまとめたアナリスト14人の営業利益の予測平均値は2016億円で、会社予想と同水準だった。売上高に相当する連結営業収益は同9.5%増で、小売業初の7兆円を見込む。

イオンリテールの344店舗の中で、既存店売上高が100%を超えた店舗は、4月1―4日が1店舗だったのに対し、5―6日は199店舗に増加。岡崎双一・専務執行役は「(前回増税の)97年に比べて戻りが速い。連休頃には戻ってほしい」と述べた。

一方で、岡田元也社長は「駆け込みの反動だけでなく、(家計負担増が)所得に及ぼす影響が大きく、食品や日用品に集中的に解決策を求めてくる。この分野の利益は楽観的には考えられない」との認識を示した。

2極化消費の両サイドに対応

14年2月期の業績下方修正の大きな要因となったのは、GMSの衣料品の不振や食品スーパーの利益率低下。GMSでは、天候不順により衣料品が大きく影響を受けた。このため、GMSについては、天候に左右されない靴やかばん、旅行用品などの商品やデリカ・フローズンなどを強化する。

一方、競争が激しい食品スーパーは、既存店の活性化を図るほか、3層構造になっているプライベートブランド(PB)を強化することで、2極化する消費の両サイドの取り込みを図る。 立て直しが急務となっている子会社ダイエー<8263.T>は8日、15年2月期の営業損益は3期ぶりとなる20億円の黒字に転じる(前期は74億円の赤字)との見通しを発表。収益力向上のため、イオンのグループ力を活用して、電子マネー「WAON」の導入や共同調達の拡大を図るほか、好立地を生かした既存店の活性化を進める。

新規出店は、都市部での出店が容易な小型ディスカウントストアモデルを開発し、出店を進めるとしている。最終損益は、17年2月期に35億円以上の黒字化を図る。

投資は前期比1000億円超増加

15年2月期のグループ投資額は5300億円と、14年2月期の4084億円から1000億円を超える増加額を予定している。

海外事業では、中国のGDP成長率は鈍化しているものの、小売成長率は高水準にあると指摘。グループの中国での営業収益は、2013年度の2000億円に対し、16年度には4400億円に伸ばす計画。

また、アセアン地域も伸長を見込んでおり、13年度の2700億円を16年度に5300億円にする計画。 2014年2月期の連結営業利益は前年比10.1%減の1714億円だった。同社は3月、総合スーパー(GMS)での衣料品の不振や食品スーパーの競争激化で、2000―2100億円としていた営業利益見通しを1700億円に引き下げている。

(清水律子 編集:田巻一彦)

 

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