コロナ禍で売れた商品TOP30「5月異変」のナゼ "マスクバブル崩壊"がデータにも表れ始めた
1位は「鎮暈剤(酔い止め薬)」で、3月23日の週から7週連続のワースト。直近の5月4日の週では対前年比24.0%だったが、4月20日の週は13.1%まで落ちていた。例年なら、大型連休に目前に控えて、乗り物による子ども連れの長時間移動に備えたお母さんたちの需要が膨らむからだ。
2位の「口紅」は、ほぼ一貫して右肩下がり。通常通りの通勤を続けている女性でも、マスクを常用していると、どうしても口紅の使用頻度は下がる。
3月3連休の"緩み"で急伸した商品
これに対し、激しい動きを示したのが「写真用フィルム」。レンズ付きフィルム(いわゆる「写ルンです」)である。最近では、スマートフォンやデジタルカメラでは出せない風合いが出るとして、若い女性に一定の支持を得ている。
この調査の対象店舗には家電量販店は含まれていないが、ホームセンターやディスカウントストアは含まれており、そこでの販売状況を反映しているのだろう。3月2日の週でいったん急落し、日本中の緊張が緩んだ3月の3連休を含む3月16日の週で112.6%と大きく伸びていた。
このほか、「イブプロフェンが新型コロナ感染症の症状を悪化させる」とフランスの保健相がツイートした週に「総合感冒薬」が急落するなど、その時々の事情がランキングに微妙に影響を与えている。
直近の感染者数は減少傾向にあるものの、まだしばらく続きそうな新型コロナとの闘い。これからも、その時々の情勢変化が消費動向に影響を与えていくことになるだろう。
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