「新型コロナ終息後」に大きく上昇する株は何か 「人々の価値観」は危機後どこまで変わるのか

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東洋経済新報社の記者・編集者が、SBI証券のチーフストラテジストの北野一氏とともにマーケットを展望する月1回の動画連載「Monthly TREND REPORT」。第5回後編では山川清弘『株式ウイークリー』編集長が「ポストコロナ(コロナ後)時代に注目される業界・企業」について解説します(この番組の収録は2020年4月中旬に行いました。詳しくは動画をご覧ください)。
前編:新型コロナ危機でも不動産株に注目すべき理由

インバウンド関連の産業への打撃が大きかった

――「新型コロナショック」の前とあとで変わったことは何でしょうか。

上の画像をクリックするとSBI証券「Monthly TREND REPORT」のページにジャンプします

山川『株式ウイークリー』は会員制の株式投資情報誌で、毎週6銘柄に注目、約1割以上の値上がり(売り推奨銘柄の場合は1割以上の下落)を狙っています。

2020年に入ってからは、(下げ相場だったということもあり)毎週2銘柄程度は売り推奨となっており、そのほとんどが目標に達しました。一方、上昇銘柄でパフォーマンスのよかった代表的なものは、川本産業(3604)で、注目時から約6.7倍になりました。同社はガーゼやマスクなど医療用衛生材料の最大手で、マスク需要の高まりから株価が急騰しました。またWeb会議などの遠隔コミュニケーションサービスを提供するブイキューブ(3681)も、テレワーク関連銘柄として約2.3倍になりました。

新型コロナショックでいちばん変わったことといえば、旅行、ホテル、航空など、インバウンド(外国人観光客)関連の産業への打撃が大きかったことです。例えばエイチ・アイ・エス(9603)は今2020年10月期の業績が赤字に転落しますし、帝国ホテル(9708)も前期大幅減益となりました。

また小売りで見ても、百貨店とドラッグストアとでは免税品の売上高が落ちたのは同じでも明暗が分かれました。前者は休業要請などで売り上げが一時的に「消滅」に近い状態ですが、後者は3月以降も既存店の売り上げが前年度を5%程度上回るなど堅調です。もちろんいつかはピークアウトすると思いますが、新型コロナウイルスに対するワクチンが完成しない限りは、旅行のような「ハレ(特別なとき)消費」の落ち込みが長期化し、「ケ(日常)消費」の堅調が続くのではないでしょうか。

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