【産業天気図・半導体】最悪期を脱出、半導体市場は11年に過去最高を更新へ、ただ川上の装置市場は回復低水準

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予想天気
  09年10月~10年3月    10年4月~9月

半導体・製造装置業界は2009年10月~10年3月は「雨」ながら、続く10年4月~9月も「曇り」に改善する見通しだ。

WSTS(世界半導体市場統計)の11月の予測では2009年の世界の半導体販売高は11.5%減となる見通し。2.8%減だった08年に続く2期連続のマイナス成長だが、6月の前回予測では09年は21.6%減と見込まれていたため、落ち込み幅は改善している。また来10年には12.2%増と反転、さらに11年には9.3%増で過去最高額を記録した07年販売高を超えると予想されている。

実際、半導体各社の業績は最悪期を脱し、確実に回復基調にある。DRAM、フラッシュメモリの価格は09年前半の採算割れ価格から大きく回復し、利益が出る水準まで戻ってきた。DRAMは08年後半から各社が減産・投資抑制し、供給側が絞り込まれたのに対し、ネットブックの普及、マイクロソフトの新OS・ウインドウズ7の登場などで需要が回復しているため。フラッシュメモリもアップルのスマートフォン・iPhone(アイフォーン)向けなどに伸びている。

企業ごとにみると、エルピーダメモリ<6665>は09年7~9月期(第2四半期)に営業利益ベースで黒字化(4月からの6カ月累計では赤字)。10~12月期(第3四半期)の黒字もほぼ確実で、10年1~3月期(第4四半期)の価格が安定的なら、10年3月期通期での営業黒字の可能性も出てきた。フラッシュメモリの上昇により、東芝<6502>の半導体事業も第2四半期に黒字化(第2四半期累計では赤字)。メモリ価格が大崩しなければ10年4月以降は期初から利益を積み上げられる可能性が高い。ただし、足元ではDRAM、フラッシュとも直近ピークより価格は下落傾向にあるため、いまの状況がいつまで続くか予断を許さない。

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