投資家が待望する新型コロナ臨床試験データ 米国立衛生研究所によると臨床試験は300件超
米国立衛生研究所(NIH)のデータベースによると、新型コロナウイルス関連の臨床試験は現在330件以上行われている。他の症状の治療薬として承認済みの薬について、新型コロナへの効果を試験するものも多い。
ギリアドのダニエル・オデイ会長兼最高経営責任者(CEO)は3月28日、レムデシビルの最初のデータが「数週間中」に得られると述べており、アナリストは4月半ばにも公表される可能性があるとみている。
レムデシビルの絶大な効果が証明されると期待すべきではない、と楽観を戒める声もある。最初のデータは比較的重症の新型コロナ患者に対する試験から出てくる見通し。クレディ・スイスのバイオ技術アナリスト、エバン・シーガーマン氏によると、抗ウイルス薬は軽症の段階に最も効果を発揮するため、今回の最初のデータでは限定的な効果しか示されないかもしれない。
効果が証明されても残る懸念
レムデシビルの効果が証明されたとしても、供給量に懸念が残る。ギリアドは先週、既存の供給量は治療コース14万回分強だと説明した。
リジェネロンと仏サノフィ<SASY.PA>の「ケブザラ」の試験データも月内に出る可能性が期待されている。ロシュは関節リウマチ治療薬「アクテムラ」も新型コロナ感染症治療の臨床試験中だ。
数十年前の抗マラリア薬、「ヒドロキシクロロキン」についても研究が行われている。
トルイスト/サン・トラスト・アドバイザリー・サービシズの首席市場ストラテジスト、キース・ラーナー氏はロイターへの電子メールで「何かが効く、ということが分かるだけで、投資家は現在の状況の向こう側を考え始めることができる」と述べた。
(Lewis Krauskopf記者)
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