「新型コロナウイルスをめぐり浮き彫りになっているのは、世代間の危機意識の差です」
「自粛しない若者たち。なぜ出歩く?」
「世代間ギャップ 。"新型コロナを怖がらない若者たち"」
と若者批判を煽るような一連の報道に対して、SNSを中心に反論の声も上がりました。
「若者は特に外出控えてほしい!という報道には違和感」
「なぜニュースは渋谷とかにいる馬鹿な若者だけ映すのだろうか。 パチンコとかは老害で溢れかえっているというのに」
「街中では、高齢者のほうがウロチョロしているのをよく見かける。若者にコロナ問題を押し付けようとするのは間違っている」
「何でもかんでも若者のせいとか言うけどさ『一部の』でしょ。きちんと自粛してる若者だっているんだよ」
モデルでタレントの「みちょぱ(池田美優)」さんも情報番組に出演し、「(外出しているのは)若者、若者って言われてるけど、テレビとかが外に出ている若者にインタビューしてるだけで。けっこう大人も出てる。すごく若者だけが悪いみたいに言われてるけど、それはそれで私的には納得いかない」と、そんな若者たちの気持ちを代弁しました。
買い物・旅行は60代が最も活発というデータ
実は、こうした若者の反論もごもっともだというデータがあるのです。
マーケティング分析を手掛けるクロス・マーケティングが、3月27~29日に掛けて、全国の20~69歳の男女計2500人にWeb上で、外出状況に関するアンケートを取りました。
「現在、どんな行動を実行できているか」と各年代の男女に聞いたところ、「商業施設への買い物」で60代男性が42.8%、60代女性も42%が「できている」と回答。他の年代が20~30%と自粛ムードなのに比べ、唯一40%を超えています。
また「家族との外食」や「旅行に行く」「トレーニングジムに行く」といった、主に外出を伴う活動・レクリエーションの11項目いずれでも、60代が男女ともに「できている」の比率トップとなっています。
上野公園におけるお花見シーズンの行動を見える化したデータもあります。位置×範囲×時間データで人間の行動を「見える化」するIT企業のレイ・フロンティアは、自社の行動記録アプリSilentLogで収集した20~60歳代のデータに匿名化処理を施し、上野公園におけるお花見シーズン1週間の行動データを、昨年(3月21~27日)と今年(3月15~21日)で比較分析しました。
年代別の累計滞在時間をみると、2019年を100とした時、2020年で最も累計滞在時間が減少していたのは30代で16。それに対し最も上昇していたのは60代で107でした。また、平均滞在時間も最も増加していたのは60代で119%、減少していたのは40代で42%。累計・平均ともに年齢の高い人が長時間滞在している傾向でした。
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