日経平均一時1045円安、後場急落の原因は何か 仕掛け売りなのか、それとも別の要因なのか

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1日の東京株式市場で日経平均は3日続落した。写真は3月6日、東京で撮影(2020年 ロイター/Issei Kato)

[東京 1日 ロイター] - 1日の東京株式市場で日経平均は3日続落した。新型コロナウイルスの感染拡大による経済停滞が懸念される中、前日の米株安に加え時間外取引での米株先物の急落などが嫌気され、東京株式市場でも幅広い銘柄が売られた。連日3兆円超えとなっていた東証1部の売買代金は2兆7205億円と、やや薄商いだった。

寄り付き前に発表された3月日銀短観は投資家心理を圧迫する材料となった。大企業・製造業の業況判断指数(DI)はマイナス8と前回調査から8ポイント悪化し、7年ぶりのマイナスとなった。先行きもマイナス11と悪化が見込まれている。

日経平均は安く始まった後、下げ幅を縮小する場面もあったが、後場では、米株先物の急落を嫌気し下げ幅を拡大。1万8500円を抜けた後は下げ足を速め、一時前日比1045円39銭安の1万7871円62銭の安値を付けた。

岡三オンライン証券のシニアストラテジスト、伊藤嘉洋氏は「短観によって実体悪が具現化したことで、戻り一巡後にある株価は方向性を探る上で正念場にきた」と指摘する。「日経平均で3月25日の安値1万8446円80銭と高値1万9564円63銭をレンジの下限/上限としたもみあいとなっているものの、安値をブレークした場合、今後想定される悪化を織り込む」(同)という。

また、「国内でも首都封鎖のうわさが流れるなど、新型コロナの情勢に左右される相場となっている。日経平均の急落は米株先物によるものだが、薄商いだったこともあり、仕掛けが効きやすくもあった」(eワラント証券・投資情報室長の多田幸大氏)との見方も出ていた。

個別ではNEC<6701.T>がしっかり。5Gなど将来的なビジネスチャンスの大きさから昨年来主力の一角を形成してきた銘柄だが、日銀短観の結果で全体的に先行きが警戒される中で、総じて堅調だった。

TOPIXは3日続落。東証33業種では全業種が値下がり。空運業、ガラス・土石製品、サービス業、ゴム製品、証券業などが値下がり率上位に入った。

東証1部の騰落数は、値上がりが100銘柄に対し、値下がりが2056銘柄、変わらずが10銘柄だった。

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