延期に伴ってまだまだ問題、課題はある。既に決まっていることへの対応だ。
チケットはどうなるのだろうか。東京オリンピックのチケットは組織委員会では既に公式サイトを通じて、オリンピック約448万枚、パラリンピック約97万枚のチケットを販売済みだ。
延期が決まる前、「中止」の場合は、規定によって払い戻しはできないという報道が流れた。簡略化していうと、大会が不可抗力でチケットが使えなくなった場合、組織委員会は責任を負わないという規定があり、新型コロナウイルス感染拡大による場合は不可抗力に該当するので、払い戻しはない」ということだが、組織委員会がすぐに打ち消した。
筆者は当選しなかったが、当選した人は既に支払っている。しかも高額なので一時は憤慨したり、心配した人も多いだろう。
延期になったことで、組織員会は延期決定後の3月30日に理事会を開き、購入済みのチケットは延期された日程で原則そのまま利用可能とした。今回の日程決定の判断材料にもなったのだろう。
ほぼ同じ日程にすることで、見る側にとっても予定を決めやすくなる。会場が確保できていて、タイムスケジュールの変更もなければ、曜日、時間を丸1年先送りにしたほうが、見る側も混乱が少ないはずだ。休める曜日、動ける時間が決まっている人も多い。
変更によって観戦できない人は払い戻しできる方向。これによって、またチケットの再販売がある可能性も出てくる。
チケットの取り扱いについては、組織委員会のHPで説明される。「大会日程が決まり次第案内する」とあるので、近日中に正式決定があるだろう。
ただし、これも開催できればの話。規定が存在していることは忘れてはならない。
ボランティアや聖火リレーにも課題が
大会ボランティアは約8万人が採用済みで、新型コロナウイルス感染拡大前まで研修などを行って、本番に備えてきた。組織委員会は、来年の大会での採用継続を決め、通知している。
1年あれば、また同時期に休暇をとれる人も多いかもしれないが、取れなくなる人も出てくるだろう。特に、大学生などは卒業して就職したら、休みの環境は大きく変わる。辞退する人も出てくるはずだ。こちらも再募集があるかもしれない。
出発直前で中止になった聖火リレー。聖火ランナーに決まっていた人にとっては残念だろうが、これも組織委員会HPによると新たな日程で聖火リレーが行われるときには、決まっていた人を優先させることを検討している。
これも、同様に大会日程が決まってから決定することになるが、ボランティアと同じように、都合がつかなくなって辞退する人も出てくるだろう。新型コロナウイルスの感染拡大で辞退した人もいた。これも走れるチャンスが出てくるかもしれない。
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