マツダ社長「クルマの売り方を180度変える」

大苦戦のアメリカで、どう巻き返しを図るか

マツダは2019年秋に投入した新型「CX-30」に「CX-5」と並ぶブランドの牽引役を期待する(撮影:梅谷秀司)
2020年1月に創業100周年を迎えたマツダ。燃費性能と走行性能を両立させた「スカイアクティブエンジン」や日本の美意識を表現した「魂動デザイン」が消費者の心をとらえ、ブランド力は高まりつつある。
ただ、業績面では2期連続で減益の見通し。2021年のアメリカ新工場稼働も控え、今が踏ん張り時だ。経営環境が激変する中、世界シェア2%のスモールプレーヤーとしてどう存在感を示していくか。丸本明社長に聞いた。

業績面では「我慢の時期」

──昨秋発表した中期経営計画では、来年度(2020年度)も低い利益水準が続く見通しです。

来年度は2019年に投入した新型の「CXー30」、「マツダ3」の貢献が期待できる。ただ、中国や欧州などでの新車販売は景気減速で市場自体が厳しいだろう。そうした販売環境の中で、次世代車の開発費やトヨタ自動車との合弁工場立ち上げ、アメリカの販売網強化など成長に向けた投資が続くので、業績面ではまだ我慢の時期だ。

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自動車業界はCASEへの対応でかつてない大変革期にある。足元は苦しいが、中期的な視点で経営するのが私の仕事。世界シェア2%のスモールプレーヤーであるマツダが生き残るためには、ブランド価値の引き上げが必須だ。そのためにも今進めている販売改革をやり切らなければいけない。

──新型マツダ3は主力市場のアメリカで量販価格帯の販売が苦戦しました。反省点はありますか。

マツダ3は2019年から投入を始めた新世代車種の第1弾として、商品価値を引き上げた。その価値を販売店を通じてお客様に伝えるところがまだ十分ではない。車の出来には自信があるので、訴求をしっかりやっていく。

──アメリカで進めている販売改革について、改めて丸本社長の問題意識を聞かせてください。

アメリカの販売店では長年にわたって、当社が支払うインセンティブ(販売奨励金)を原資とした値引き販売が常態化していた。これでは、台数がさばけてもブランド価値が上がらない。だから今、値引きに頼らず商品価値で売る「正価販売」に変えるべく、必死になって改革に取り組んでいる。

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