ウェアラブルで、人のグーグル化が進む? グーグルがアンドロイド向けOSを発表へ

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Android Wearの役割について簡単にまとめると次の通りだ。

・ユーザーにとってそのときに必要な情報を提供する

・音声認識で、質問するとそれに対する答えを表示する

・運動や健康関連のトラッキングが可能

・スマートフォンなどの他のデバイスを操作できる

今までスマートフォンで見ていた情報を、端末を腕に装着された状態でスマートフォンを取り出さずに確認することができるようになる。

スマートフォンはよりまとまったコンテンツや情報を閲覧することができるが、手に取ってからアプリを開いて情報を見て、と一度端末を使い始めてからの時間が長い。それに対しスマートウォッチは、情報とデバイスを使う時間をより細かくし、視線や動作の面で、今行っていることを止めずに情報に触れることができるようになる。

グーグルグラスをヒントに

アンドロイドは世界のスマートフォン市場の8割を超えるシェアを確保する巨大なエコシステムを構築した。グーグルはこの経験を生かし、今後市場として有望なウェアラブルデバイスの市場でも、アンドロイドのエコシステムによってグーグルの影響力を高めていこうという戦略だ。

今回Android Wearのプロトタイプとして腕時計型デバイスが登場したが、これまでグーグルはアンドロイドをベースにしたウェアラブルデバイスとして「グーグルグラス」を開発してきた。メガネ型のデバイスで、2013年から米国に住む開発者や一部のユーザーに対して1500ドルでの販売を行っている。

グーグルグラスは、スマートフォンのようにフルHD 5インチサイズのディスプレイや、全面タッチパネルのインターフェイスを備えるようなデバイスではなく、メガネ型で640×360ピクセルの解像度、25インチほどのサイズの画面が1.5m向こうに見えるプロジェクショングラスのスタイルだ。操作は音声認識と、右側にある上下左右にスライドさせるタッチパッドのみを利用する。

グーグルグラスでは通常のアンドロイドアプリをインストールすることはできず、「Glassware」と呼ばれる専用のアプリケーションを利用する。単体で動作するアプリから、ウェブサービスと連携するものなど、アプリの内容はアンドロイドアプリと同様だが、操作方法が音声やタッチパッドを前提にし、またグーグルグラスの表示に合わせた機能に特化することが優先されている。

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