「忘れるのが早すぎる」自分を変える簡単なコツ

記憶したいなら、まず6分間目をつぶろう

こうした記憶の仕組みを利用し、読んだ本の内容を覚える方法として私も実践しているのが、「ミニテスト」です。手順は簡単。

①覚えたい内容の書かれたページを読んだら、いったん本を閉じます。
②今、読んだページにどんな内容が書かれていたかを「想起」します。

読んだばかりのページなら簡単に思い出せそう……と思うかもしれません。しかし、実際にやってみるとわかりますが、私たちの記憶力は曖昧で1、2分前に読んだページの内容もすぐにおぼろげなものになってしまいます。

最初は記憶に残したい1ページごとに「ミニテスト」を行い、慣れてきたら「1つの大見出しごと」「1章ごと」などで区切り、本を閉じましょう。そして、「著者がいちばん言いたかったことは何だろう」「ここでいちばん面白い概念は何だっただろう」と、自分の頭の中でまとめていきます。

ペンも紙もいらず、見ないで思い出す「想起」を挟むだけ。これで長期記憶に定着する確率は50〜70%上がることがわかっています。

一夜漬けは、長期記憶に残りにくい

さらに、読んだ本の内容を鮮明に記憶し、活用していくために役立つ復習法が、「分散学習」です。

これは復習の間隔を少しずつ延ばしていくテクニック。間隔を空けながらミニテストを繰り返すイメージです。一度、長期記憶に定着させた情報を思い出すことで、自分が持っているほかの記憶と結び付き、さらに深く覚えることができます。

一定の時間を空けて想起し直すことは脳に効果的な刺激を与え、記憶の定着率をさらに高めてくれるのです。

分散学習で気になるのが「どのくらい間隔を空けて復習するのがベストなのか?」。この間隔についてピョートル・ウォズニアックという研究者が、英語の学習時のデータをもとに最適な復習のタイミングをまとめています。

1回目の復習は1〜2日後に行う
2回目の復習は7日後に行う
3回目の復習は16日後に行う
4回目の復習は35日後に行う
5回目の復習は62日後に行う

このスケジュールは人間の記憶が薄れていく時間の平均値をベースに組み立てられたもので、前述した「忘れた頃に復習」できるよう調整されています。

次ページここまで細かいスケジュールに合わせるのは難しいので
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