木梨憲武が「レギュラー番組0本」でも余裕な訳 相方・石橋貴明も認めた「天才中の天才」
木梨の音楽活動は「芸人の余技」というレベルをはるかに超えている。なにしろ、ソロアルバムの楽曲に携わっているのは、B'zの松本孝弘、久保田利伸、藤井フミヤ、AIといった一流アーティストばかり。すべては木梨が自分の人脈で集めたメンバーだ。57歳の木梨が自らの老いに向き合うような悲哀に満ちた歌詞の楽曲も多く、大人の男の魅力にあふれた作品となっている。
アルバム収録曲の「I LOVE YOUだもんで。」は、妻である女優の安田成美に捧げたラブソングだ。「成美さん」と何度も名前を呼び、具体的なエピソードを交えて妻への愛と感謝を述べるストレートな歌詞が印象に残る。
木梨がこの曲で妻を題材にした理由は、架空の恋愛を描くよりも妻に対する思いのほうが自分にとって身近な恋愛だと感じられたからだという。テレビに出ている男性タレントで、自分の妻に対する愛情をこれほど堂々とさらっと言える人は珍しい。そういう意味でも木梨は別格の存在である。
持ち味は「いつも上機嫌で感じがいい」こと
とんねるずといえば、若手の頃はスタジオで暴れまわる過激な芸風で知られていた。今でもそのイメージが残っていて、一部の人には嫌われたりもしている。でも、そういうときにやり玉に挙げられるのはいつも石橋のほうだ。
実際には木梨も同じように暴れていたのだが、なぜか彼の評判は下がらない。それどころか、木梨に関しては「優しい」「おしゃれ」「センスがいい」といった好意的な評価が多い。
昔からとんねるずになじみのある中高年世代だけでなく、若い世代にも満遍なく支持されている印象がある。しかも、年齢を重ねてもその魅力が衰える気配がない。色あせない木梨の格好良さの秘密は何なのか。
妻の安田成美は木梨について「自分で機嫌が取れるからいつも機嫌がいい」と語っていたことがある。これは木梨という人間を語るうえで本質的な部分である。木梨が目の前の人とすぐに距離を縮めて仲良くなり、人の輪を広げていけるのは、いつでも上機嫌で感じがいいからだ。
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