りそな、平成入行組の3トップが背負う重責 持ち株会社と傘下2銀行の社長が一斉に交代

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これまでりそなは17時までの営業や休日営業など店舗戦略で先行してきた。りそなホールディングス社長に就く南氏は1月31日の会見で、「(店舗の)ダウンサイジングやリプレースで損益分岐点を下げながら、リアルとデジタルの融合で顧客接点をもう一段上のレベルへ引き上げる」と言うにとどまった。ネットの取引が増える中で、リアルの店舗を生かす方策をどう作るかは、新社長としての課題だろう。

新たなビジネスモデルの確立について南氏は「もう一度、ビジネスを顧客側から考え直す必要がある」としつつ、「異業種との連携も必要だ」とした。埼玉りそな銀行の社長に就任する福岡氏は「将来振り返ったときに役に立ったと言ってもらえるサービスに挑戦したい」と述べた(会見は都内ではなく埼玉県で実施)。

試金石は4月の新たな経営計画

りそな銀行社長に就く岩永氏は一歩踏み込んだ形で、「異業種、金融機関問わず、どこと組んでよりよいサービスを作るか。それを先にやったところが勝ち残る」と危機感を示した。

近年、みずほ銀行がLINEと組んだ新銀行の設立や横浜銀行と千葉銀行という地銀上位行同士の提携など、さまざまな提携が発表されている。もはや大手であっても自前主義では立ち行かない状況にあることの表れだろう。

りそなグループで新たな中期経営計画がスタートするのは2020年4月から。そこに「新たなビジネスモデル」の考えをどこまで具体的に示し、外部との提携も絡めながらどれだけ早期に実行できるか。平成入行組の3トップはこれまで以上に経営のスピード感が必要になりそうだ。

藤原 宏成 東洋経済 記者

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ふじわら ひろなる / Hironaru Fujiwara

1994年生まれ、静岡県浜松市出身。2017年、早稲田大学商学部卒、東洋経済新報社入社。学生時代は、ゼミで金融、サークルで広告を研究。銀行など金融業界を担当。

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