令和時代を生きる20代女性が発した切ない言葉 女でも稼げる仕事がしたい、の大きな意味

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――「女性でも稼げる仕事がしたい」という言葉、そもそもこれって、20代の女性が「自分たちは『女だから』稼げない」って思っているということですよね。

治部:そうですね。家庭の外で仕事を持つ女性も年々増えているけれど、約半数の女性は非正規雇用で働いている。

さらに、管理職の割合も少なく、男女間での収入格差はまだ大きいのが現状です。

なので、建前上は女性活躍だ、男女平等だって言われていても、結局「女性は男性のようには稼げない」と思ってしまう若い人がいるのかなと。

酒向:すごい切ないですよね。自分より若い世代の子たちがそんなことを感じているなんて。

――このツイートには、どんな反響があったのでしょう?

酒向:私のツイートに賛同してくれる人はたくさんいました。

酒向萌実(さこう もみ)/1994年2月生まれ。東京出身。株式会社GoodMorning代表取締役社長。国際基督教大学卒業後、アパレル企業の株式会社TOKYO BASEを経て、2017年1月、株式会社CAMPFIREに参画。社会課題解決に特化したクラウドファンディングサービス『GoodMorning by CAMPFIRE』の立ち上げに携わり、18年1月より事業責任者として活躍。19年4月、GoodMorningの事業分社化に伴い、代表取締役社長に就任(写真:Woman type)

でも、「女性が稼がないことを望んでいるだけでは?」とか、「女性は途中で時短勤務をしたり、非正規雇用になったりする人が多いから給与に差がつくんだ。それは女性自身が『働かないことを選んでいる』からではないか」とか、そういうコメントも多く寄せられて。

要は「女が選んだ」という意見ですね。でも、この手の批判は本当に検討違いだと思う。

実際、女性たちが「女だから私は稼げない」とか「女だから稼がなくていい」とか、そういう風に思ってしまうのだとしたら、その背景の方が問題だって言っているわけで。

「こうなったのは女が悪い」って一方的に責めて済むような話じゃないんですよ。

治部:その通りですね。こういう批判は30年くらい前からずっとありますけど、問題の本質を全く見られていないなと思いますね。

酒向:一方で、日本社会は本当の意味での男女平等にはまだ遠いかもしれないけれど、それでも少しずつ良い変化は起こっているとは感じています。

治部:企業によるところはありますが、性別に関係なく昇進・昇格できる職場や、産休・育休から復帰した女性が活躍する事例もどんどん増えていますしね。

働き方改革が進むと同時に、社内のさまざまな男女格差をクリアする企業も出てきていると思います。

だからこそ、女性たちも「自分は女だから稼げない」なんて思い込まないでほしいというのもありますね。

自分が育った家庭の“収入事情”しか知らない?

――その「思い込み」を外すには、どうしたらいいんでしょう?

治部:いろいろなロールモデルを自分の目で見てみることが有効なんじゃないでしょうか。共働きで妻もバリバリ稼いでいる家庭の人に話を聞いてみるとかね。

あとは、自分がなぜ「女だから稼げない」「稼がなくていい」って思っているのか、一度しっかり考えてみるのもいいと思いますよ。

すると、自分の母親世代の生き方を参考にしていただけで、その他のキャリアパターンを知らなかったというだけかもしれない。

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