「相鉄・JR直通線」お得なのはどこへ通勤する人? 東京方面でも定期代が安くなる目的地がある
一方、品川、高輪ゲートウェイ、田町、東京、八丁堀、新日本橋、秋葉原、市ヶ谷、鶯谷、日暮里、北千住、田端へ行く場合は横浜経由より直通線利用のほうが高い。
ただ、これらの駅は運賃差がわずかな場合もあり、直通線を利用したほうが5分程度早く着くケースもあるので、差額によっては直通線経由の選択もありだろう。例えば二俣川―
相鉄からJRに横浜で乗り換えるたびに列に並び、あの狭い通路を通るのにストレスを感じる方も多いのではないか。
海老名・大和発は小田急圧勝
一方、すでにお気づきの方も多いと思うが、海老名―新宿間は断然小田急に分がある。朝のラッシュ時で比較すると、相鉄・JR直通線は特急で66分。本数は毎時4本あり、運賃は片道874円。定期なら1カ月2万8920円だ。これに対し小田急の急行・快速急行は所要時間51分。本数は相模大野乗り継ぎを含めた有効本数で毎時12本あり、運賃は片道503円、定期は1カ月1万4800円だ。
●相鉄・JR直通線(特急): 毎時4本
所要時間66分 運賃874円 定期1カ月2万8920円
●小田急線(急行・快速急行):毎時12本(相模大野乗り継ぎ含む)
所要時間51分 運賃503円 定期1カ月1万4800円
相鉄・JR直通線だと本数は3分の1、運賃はJR線内だけで500円を超えており、所要時間も15分も長い。これでは使えたものではない。相鉄も、海老名―新宿間を利用した場合の所要時間はPRしていない。はなから小田急との競争は考えていないようだ。渋谷へも所要時間は5分程度の差だが、運賃で大差をつけられている。
海老名から新宿・渋谷へは、小田急線内で輸送障害が発生した時の代替ルートに使える程度だろう。あまりPRも比較もされていない池袋へは直通線のほうが所要時間が5分伸びる程度だが、やはり定期代は1カ月で1万2000円もの差がある。
では、大和からはどうだろう?
●相鉄・JR直通線(特急):
所要時間52分 運賃822円 定期1カ月2万6930円
●小田急線(急行・快速急行)
所要時間54分 運賃462円 定期1カ月1万4340円
●相鉄・JR直通線(特急):
所要時間58分 運賃822円 定期1カ月2万6240円
●小田急線(急行・快速急行)+京王井の頭線:
所要時間52分 運賃545円 定期1カ月1万8580円
●小田急線+東急田園都市線(準急):
所要時間65分 運賃492円 定期1カ月1万7830円
乗り換えが不要という点では相鉄・JR直通線に分があるにもかかわらず、運賃の差が大きすぎる。湘南台―新宿・渋谷も乗り継ぎの面では直通線が便利だが、やはり小田急経由が圧倒的に安い。これでは大多数の会社の経理が直通線経由の定期代を認めないのではないか。
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