新幹線に近鉄…座席で喫煙できる列車が消える

喫煙ルームで一服することは可能だが…

新幹線N700系の喫煙ルーム(写真:時事)

「すいません、ちょっとたばこを吸ってもいいですか?」

見知らぬ人から「気遣い」とも言える言葉を聞かなくなったのはいつだろう?

筆者はたばこを吸わないので気づかなかったが、最近、喫煙可能な公共の場所がずいぶん少なくなった。鉄道の世界もしかりで、ここ30年くらいで駅での禁煙が当然のこととなり、喫煙可能な列車は激減して列車内の禁煙は当たり前となった。

新幹線をはじめとする特急列車でも、座席でたばこを吸うことができる喫煙車両は次々と消え、東海道新幹線では700系の引退により喫煙車両がなくなるほか、大手私鉄でも近畿日本鉄道で喫煙車両の設定をやめることになり、国内から喫煙車両が消えるといっていいだろう。

近鉄で喫煙室の設置が一気に進む

近鉄では、2020年2月1日から特急列車の座席はすべて禁煙となり、喫煙が許された車両の座席に座って一服することができなくなる。といっても、列車の中でたばこが吸えなくなるわけでなく、列車の中に喫煙室があるので、そこに行って吸えばいいわけだ。

東海道・山陽・九州新幹線でも喫煙ルーム付きの列車があるが、近鉄では2003年から名古屋と大阪の間(現在の近鉄名古屋―大阪難波間)で営業運転に就いた“アーバンライナーNext”という車両(21020系)から座席を禁煙にして喫煙室を設けている。この車両を手始めに、ほかの車両もリニューアルに際して喫煙室の設置が進められ、2015年からは汎用特急と呼ばれるオレンジと紺色の車両にも喫煙室の設置が一気に進んだ。

近鉄の特急で喫煙室がないのは大阪阿部野橋・吉野間の観光特急「青の交響曲(シンフォニー)」くらいで、最新型の「ひのとり」(80000系)でも喫煙室を設けるという徹底ぶりだ。

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