新幹線だけど在来線、「博多南線」どんな路線? "ややこしい存在"だが、通勤通学で活躍する

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
山陽新幹線の博多駅から1駅先にある博多南駅の駅名標。もちろんJR西日本仕様だ(筆者撮影)

たいていの鉄道ファンなら知っている、一風変わった鉄道路線が福岡にある。JR博多南線。山陽新幹線をそのまま延長するように南に延びている短い路線で、走っているのはすべて新幹線の車両だ。

ただ、あくまでも博多総合車両所への引込線を利用しているだけで一般的な新幹線とは違うので扱いは“在来線”。ならば乗車券だけで乗れるのかと思いきやそうではなく、別途特急券が必要になる。乗車券が200円、特急券が100円であわせて300円。終点の博多南駅まで1駅間8.5kmを10分足らずで駆け抜ける。

新幹線だが新幹線でない

……と、いかにもややこしい路線なのだが、新幹線であって新幹線でなくそれでもやっぱり新幹線であるというような、そういうところがファン心をくすぐるからなのか、注目を集める機会も多い。

博多南線の乗り場は博多駅新幹線ホーム。新幹線改札内に小さな案内板がある(筆者撮影)

けれど、こういうややこしい扱いが話題になることはあっても、いったいどんな人たちが利用するどんな路線なのか、ということはあまり知られていないのではないか。かくいう筆者も、「たぶん通勤路線なんだろうな」くらいにしか想像もできない。そこで2019年の年末、博多南線を訪れてみることにした。

次ページ利用者は開業時の4倍近い
関連記事
トピックボードAD
鉄道最前線の人気記事