マカオに登場「ゆりかもめの兄弟」新交通の実力 カジノの街に初の軌道系交通機関が開業

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車両は「ゆりかもめ」をはじめ納入実績の豊富な三菱重工エンジニアリング製のゴムタイヤ式車両「Urbanismo-22」タイプで、55編成計110両を製造し2018年に納入した。

馬會駅に停車するLRT。2両編成で全長22mあり「ゆりかもめ」の車両より大きい。無料とあって大勢の子ども連れが乗車していた(筆者撮影)

2両編成の車両は全長22m、定員105人(座席数44)、車両総重量は約22tで、「ゆりかもめ」の最新型7500系「Urbanismo-18」タイプに比べて輸送力は1.6倍あるという。ただ、プラットホームは現在4両分にしか対応していない。

車内最前部の大きな窓が特徴なオーシャン・クルーザー(筆者撮影)

愛称は「オーシャン・クルーザー」(Ocean Cruiser)と名付けられ、大きく展望の良い正面とサイドの窓、そして広い開口の乗降扉が特徴だ。英語表記のLRTは、高速性能にちなみ「Light Rapid Transit」の略称としている。

運行は朝6時30分から平日は23時15分、週末は24時過ぎまでで、約5~7分間隔で運行する。「眠らない街」マカオにしては、終電の時間が早いような気もする。

運賃はバスより割高

さっそく、タイパフェリーターミナル駅から乗車してみた。フェリーターミナルのすぐ脇に高架駅があり、エレベーター、エスカレーターとトイレも完備している。12月中は無料期間中なので運賃を支払う必要はないが、自動改札機は作動しており、係員からプラスチック製のトークンをもらい、センサーにタッチして入場する。

1月1日以降は、3駅までが6パタカ(約81円)、6駅までが8パタカ(約108円)、7駅以上の乗車は10パタカ(約135円)。LRT専用カードを使用すると半額になり、12歳以下の小児は大人の半額で、身長1m以下であれば無料。マカオ市民の65歳以上も無料扱いという。

現在マカオ市内のバス料金は全線均一料金の6パタカだが、広く普及している交通系ICカード“マカオパス”(澳門通)を使用すれば半額となるので、LRTはやや割高感がある。当面、2つのICカードの相互利用はできないそうだ。

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