無名でもテレビ取材される人には"コツ"がある 誰に向けて情報発信しようとしていますか?

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これは私が実際に近所の整骨院で聞いた話です。その整骨院では、最近、肩こりや腰痛の症状を訴える小学生の来院が増えているそうです。聞けば、原因はスマホゲームのやりすぎではないかといいます。

これも「ウチの整骨院に小学生の来院が増えている」で終わらせれば、個の話題にすぎません。しかし「スマホの影響で今、肩こりや腰痛を訴える子どもが増えている」といったように視点を高くすれば社会全体の問題として、テレビマンが広く伝えたくなる話題となるのです。

社会問題の解決に役立ったり、社会的に弱い立場にある人のための商品であったりすれば、それ自体が「公共性」を帯びます。あなたがアピールしたい商品にも「リサイクルできて環境に優しい」「ゴミが出ない」「高齢者に優しい」「障害のある人に役立つ」「子育てに追われるママを助ける」「地方経済の活性化に寄与する」といった社会が抱える課題の解決に役立つ要素はないでしょうか。

そもそも商品というのは、人々の暮らしをより便利に、より快適にしたりするために作られたもののはず。その社会貢献度が、より広範囲になればなるほど公共性を帯びてきます。

ただし、無理に「公共性」を絡めるのは危険です。こじつけてもすぐに見る側にはバレてしまいます。そして、「世界平和」や「人類の救済」といった、あまりに高邁すぎる理念と絡めることも意味はありません。

時事、話題と絡めると「公共性」を帯びる

時事、世相や話題、ブーム、ニュースに絡めることでも「公共性」のある話になります。なぜなら、時事ネタはそれだけで国民全員の共通の関心事だからです。

例えば「敬老の日」に合わせて自社の商品のプレスリリースを送るなら、「高齢者の健康の悩み、第1位は腰痛など関節の痛み、そこで……」などと「公共性」を絡めてみるのです。

ほかにも、政治の動向や景況、税制の変更や誰もが注目するスポーツイベントといった世相や話題に乗れないかを考えてみるといいでしょう。

若者や女性たちの間ではやっているブームも時事ネタです。まだ、それほどブームが盛り上がっていなくても、兆しが多少なりともあるならば「ひそかなブーム」としてアピールすることもできます。マスコミがまだ気づいていない、あなたの業界の最新トレンドをテレビマンに教えるのです。

「お取り寄せグルメの世界では、今“冷凍パン”がひそかなブーム」などと情報提供するのです。実際に売り上げが伸びているデータを添えてあげると、テレビマンは「へえ、そうなんだ!」と食指を動かすことでしょう。

ニュースもそうです。年金問題に端を発する老後不安のニュースがマスコミで報道されている時期なら「高齢者のための節約グッズ」や「お金をかけずに孫を喜ばせるモノやサービス」が時事ネタとして取り上げられやすくなります。猛暑などの気候変動がニュースになっていたら、「熱中症予防グルメ」や「涼を感じさせるグッズ」なども取り上げられやすくなるでしょう。

次ページ採用されにくいネタは、時代の空気に絡めると◎
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