隠れ家で人間関係を一度リセットする
――ひとりの時間をなかなかつくれないとか、場所を設けられない場合に出てくる影響や、逆にひとりになることによって得られるものは何でしょうか?
まず、つねに他者、他人と接していると、見えないプレッシャーがどんどんたまってくると思うのです。それを減らすためには、どんな方法でもいいから、ひとりになる時間をつくらないと、ストレス解消できない。ストレス解消できないと、対人関係、他者との関係が悪化するので、意識してひとりの時間を設けたほうがいいと、僕は思いますね。
自分の周りでも、家庭ではよきパパになっている人もいますけど、仕事は上と下から板挟みになり、家庭では奥さんと子どもの板挟みになり、精神的に病んでしまう人がいました。そうならないために、他者との関係を一瞬きっぱり切る。リセットする。そういう時間が大切だし、それをやることで、次の仕事に向けて、「さあ頑張ろうか」となると思うのですよ。
――ご家族からは何も言われませんでしたか?
奥さんもひとりになりたい時間がありますから。「あなたどっか行ってくれない?」という日もあるから(笑)。暗黙の了解ですかね。
ひとりで自転車を走らせるだけでも効果あり
――そうは言え、ストレスの渦中にいると、なかなかひとり旅に出るという精神的余裕がないことも……。
旅に出ると時間やおカネがかかってしまうし、できないというのであれば、バイクや自転車でひとりで出かけるだけでもいいと思いますよ。ジローラモもバイクでひとりでどっかに行ったりするんですけど、それだけでかなりリフレッシュできるみたいですよ。
車を持っているのであれば、近場の海とか山まで走って、そこで数時間ぼーっとするとか、そういうのでもいいですよ。それも厳しいのであれば、自転車で、ママチャリでもいいですから、家からちょっと離れた場所まで走って、缶コーヒーとかを飲むだけでも違うと思いますよ。オスには1匹になる時間がすごく大事だと思う。
――なるほど。今の話で、オヤジがバーでひとりで飲む理由がわかった気がします。
ひとりになりたいのよ(笑)。いろいろあるから。たまにはね。