目指すは「日本最速」、JR東海ハイブリッド列車

試験運行を開始、2022年度の営業投入目指す

HC85系の走行シーン

車両デザインは沿線の飛騨・南紀地区をイメージした和のテイストを意識した。キハ85系では展望性を重視した流線型の先頭車もあったが、HC85系については現在のところそのようなタイプの車両は計画されていない。

「ひだ」「南紀」は需要に合わせて、また、行き先によって車両の増解結を頻繁に行っているという状況を考えると、今回のように連結時に車両間の行き来ができる貫通扉がついた先頭車のみに統一したほうが運用は単純化できる。とはいえ、この車両が走る予定の高山本線と紀勢本線はとくに車窓の美しい路線なので展望タイプの先頭車が消滅するとしたら残念だ。

客室はグリーン車と普通車の2クラスで構成されている。グリーン車、普通車ともに2+2のシート配列で、グリーン車についてはキハ85系では車両によって2+1配列と2+2配列と同じ料金でありながら1人用座席の有無などシート配列に格差があったものが統一された結果になる。

ハイブリッドへの置き換えは進むか

今回は普通車のみの公開だったが、紅葉や祭り、花火をイメージした明るい茶色のシートが特徴で、コンセントも全席に搭載している。

今後、ディーゼル車の置き換えはハイブリッド方式が主流になっていくかという問いに対して、JR東海の担当者は「ハイブリッド化のメリット、コスト面を考慮して決定する」と説明した。一概にすべてハイブリッドというわけにはいかないようだ。実際にJR東海では、2011年より国鉄型気動車を置き換える目的でキハ25系を導入しており、こちらは純然たるディーゼル車になっている。

JR東海の中でも代表的な観光地を持つ高山、紀勢本線だけにこの列車の注目度は高くなるだろう。HC85系は年内より実際に投入予定の東海道本線、高山本線、紀勢本線を中心に1年間の試験走行を行う予定で、その後、試験結果を検討して2022年の営業運転開始を目指す。

鉄道最前線の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 夢を諦めない「脱会社員の選択」
  • 新競馬好きエコノミストの市場深読み劇場
  • 新型コロナ、「新しい日常」への前進
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
トレンドライブラリーAD
人気の動画
早慶上理・MARCH・関関同立、少子化でどうなる?
早慶上理・MARCH・関関同立、少子化でどうなる?
築40年超「老朽マンション」丸ごと建て替えの大問題
築40年超「老朽マンション」丸ごと建て替えの大問題
山手線2日間運休「渋谷駅大工事」何をどう変えた
山手線2日間運休「渋谷駅大工事」何をどう変えた
「安売り日本」はもう限界、ニッポン再生計画
「安売り日本」はもう限界、ニッポン再生計画
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
日米の躍進銘柄を総まくり<br>発掘! 未来の成長企業

米国の株式相場上昇に目を奪われがちですが、日本でも未来を牽引する成長企業は確実に育っています。本特集では「新興成長企業」や「トップの通信簿」などのランキングを掲載。GAFAMやメルカリの次の新主役を探しましょう。

東洋経済education×ICT