学生が実は「1dayインターン」嫌がっている理由 優秀な学生ほど成長したいと考えている

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インターンを受け入れる際には選考が必要ですが、レベルの高い選考を経て残っている学生は、高い成長を求めているはず。そんな彼ら、彼女らには、社員並みの要求をし、負荷の高い仕事をしてもらいましょう。負荷の高い仕事に無給はありえないので、必ず報酬を与えましょう。

学生に企画を考えさせてプレゼンさせ、役員が評価するというプログラムがよくありますが、いい企画であればそのままビジネスプランまで考えてもらい、実践させるべきです。

例えば、高知県のあるお弁当製造の会社は、学生のインターンを受け入れた際、学生に新しいお弁当を企画させたところ、上司から高評価。学生にそのまま企画を進めさせ、原価計算から仕入れ交渉、製造工程の作成、店頭での実演販売までの業務を一貫してしてやらせました。その結果はどうたったでしょうか。もちろん社員のアドバイスや協力もありましたが、なんと驚くことに、社内での販売個数がナンバーワンになったのです。

問題点や弱みを隠さない

インターンのプログラムを考えるうえで意識していただきたいのは、成果目標を与えること。成果目標を設定できない仕事は、実践的とは言えません。目標があればそれを達成するための責任が伴いますし、責任を果たさせるためには、自由に采配を振るえる権限も与えなければなりません。

ただ社員が学生と長期間一緒に働くということは、いいところだけではなく、会社が抱える問題点や弱みも見せることになります。それによって、優秀な学生に逃げられてしまうと懸念する方もいるかもしれません。

しかしそれを隠していては、早期退職というミスマッチは防げません。会社の中身をどれだけ見せられるかが、応募者との信頼関係構築のカギとなります。リアルな姿を見せていなかったばかりに入社後にギャップを感じて退職され、転職サイトやSNSにネガティブな口コミを書かれるほうがよっぽどリスクです。

長期インターンの実施は、学生だけでなく中途採用においても、入社後のミスマッチを防ぐ一手になるでしょう。運営のしやすさだけで安易に1dayインターンを選ぶのではなく、本来の目的である職業体験を通して即戦力を育成すべく、いま一度、インターンシップのあり方を考え直してみてはいかがでしょうか。

近藤 悦康 Legaseed代表取締役

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こんどう よしやす / Yoshiyasu Kondo

1979年岡山県生まれ。2013年株式会社Legaseedを設立。ゲーミングシミュレーション、アクションラーニングなどを用いた人材採用や人材育成の仕組みを全国400社以上の企業に導入。同社も、創業5年目で社員20名でありながら年間1万人を超える学生が応募する人気企業に。「Rakuten みん就」において学生が選ぶ「2021年卒インターンシップ人気企業ランキング」では全企業中10位。また、人材業界では1位となった。

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