学生が実は「1dayインターン」嫌がっている理由 優秀な学生ほど成長したいと考えている

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では、長期インターンを始めるにはどうしたらいいのでしょうか。まず設計段階で必要なのは3つの視点です。すなわち、学生が何を求めているのか、自社でやる意味があるのか、学生が何を持ち帰れるかの3点です。

学生が何を求めているかは人それぞれですが、優秀な学生に限って言えば、ひと言に集約できます。それは「成長」です。優秀な学生ほど、社会の中で自分の力を試したいという欲求を持っており、現場でリアルなビジネスを体験してみたいという思いを持っているのです。

学生の要望にとらわれすぎない

こうした優秀な学生に合わせたプログラムを考えるうえで注意しなければならないのは、自社でやる意味があるかどうかです。学生の要望ばかりにとらわれていると、その視点が抜けてしまいがちです。しかし、自社にもメリットがあるとはっきりさせなければ、現場からの協力は得られません。

両者を両立させるのはなかなか難しいのですが、たとえば既存社員が収益を生んでいるフィールドとは別に、学生には未来の事業を生み出すためのプロジェクトに入ってもらうというのも1つの方法です。そうすれば現場の社員と衝突することがないですし、学生を通じてこれまで着手できていなかった領域にチャレンジできるので、周囲の理解や応援を得やすくなります。

自社でやる意味があると確信できる企画ができたら、改めて学生が何を持ち帰れるかを考えます。よく考えたら、それを言語化してみましょう。例えば「クライアント企業の組織のエネルギーが変わる現場に立ち会える」といったようにです。

そうすれば募集の段階でアピールすることができ、注目を集める武器になります。逆に言えば、学生が得られるメリットを言葉で説明できる企画を考えるべきだということです。それができないようなら、内容の練り込みが足りず、中身のない企画である可能性が高いわけです。 

一般的に、即戦力を求める場合は中途採用と言われていますが、新卒でも即戦力に育て上げることができます。その格好の場が長期インターンなのです。インターンシップに参加した企業に学生がそのまま入社する率は、4割に達するというデータもあります。5人のインターンシップを受け入れたら、そのうちの2人は入社してくれるわけです。

実務遂行型の長期インターンシップが充実していれば、内定前に1年分、内定期間中にもう1年の経験を積むことで、入社の際に「3年目の新卒社員」に仕立て上げることも可能なのです。

あるエステティックの会社に入社した新入社員は、初年度で年間5000万円の粗利益を稼ぎ出したそうですが、これは充実した長期インターンを過ごしていなければありえないことです。

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