ジム・ロジャーズ「日本は東京五輪で衰退する」

いずれ「政府への反乱」が起きるかもしれない

マネー相談に来る若い世代の多くも将来不安を抱えており、「お金を使うことができない」と言います。一般的な給与額にもかかわらず、まったく使わずに貯金をしているので、30歳になる前に1000万円以上貯めている若者もいます。それでも不安は消えないので「どうすればよいのか」と来るのです。資産運用をしている中心世代も高齢者で、本来は預貯金や債券を中心に運用すべき高齢者が、アクティブに株などで運用をしたりしています。

ロジャーズ氏は続けます。

「私は、2017年11月にアメリカの投資情報バラエティー番組に出演し、『もし私が今、10歳の日本人ならば、自分自身にAK-47(自動小銃)を購入するか、もしくは、この国を去ることを選ぶだろう』と発言した。この発言は放送開始から間もなく大きな話題になったようだが、これは将来の日本社会を見据えてのものだ」

今回のインタビューの際にも、私に小さな子どもがいるということで、ロジャーズ氏はしきりに、「このままでは、あなたの子どもの生活水準は低下し続ける」と警告しました。

私の子どもは、日本にいれば幼児教育・保育無償化の恩恵を受けられる年齢ではありますが、さまざまな恩恵が受けられなくても、海外に踏みとどまりたいという気持ちのほうが高まるばかりです。若者が「将来が不安で、今お金を使えない」という日本社会はおかしいからです。

社会不安が増大し、30年後は犯罪多発国家に

ロジャーズ氏は日本の将来をこう予測します。

「30年後、日本では今より多くの犯罪が起きているだろう。現代の日本人が将来世代に回してきたツケを払う段階になれば、国民全体が不安を覚え、社会不安は募るものだ。50年後には、日本政府に対する反乱が国内で起きている可能性さえある。

ジム・ロジャーズ『日本への警告』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

社会不安は、犯罪や暴動、革命といった形で明らかになる。『日本人は違う』『暴動など起きない』と言いたいかもしれないが、これは歴史上、どの国でも起きてきた社会現象なのだ」

英国『エコノミスト』誌の調査部門「エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)」が発表した「世界の都市安全性指数ランキング」では、幸い東京が1位、大阪が3位に選ばれました。調査は世界の主要60都市を対象に、57の指標を「サイバーセキュリティ」「医療・健康環境の安全性」「インフラの安全性」「個人の安全性」の4分野で分析したものです。

しかし、希望のなさが絶望に変わったとき、この数字は変わってしまうかもしれません。投資家目線で冷静に日本のことを考えると、オリンピックにかける危うさに気づくことができるかと思います。

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