3年で500店、ローソン新業態店の成算 住宅地にコンビニ型スーパーを集中出店

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2月17日の会見では500店の出店計画を打ち出した

立ち位置はコンビニエンスストアとスーパーの間――。ローソンは2月20日、新業態の1号店となる「ローソンマート」を横浜市内にオープンした。

通常のコンビニよりも売場の面積が広く、商品数も生鮮品や総菜を中心に1.5~2倍に増やして充実させている。横浜市の1店舗目を皮切りに、今後は住宅地へ集中的に出店。子育てをしながら働く女性や高齢者、単身者のニーズを、24時間営業のコンビニ型スーパーによってワンストップで取り込む狙いだ。

「ローソンストア100」で得た教訓

ローソンは2005年から生鮮品を重視し、100円均一を基本とする「ローソンストア100」(14年1月で1213店)を展開してきた。今回、新たに出店攻勢を仕掛ける「マート」は、この「ストア100」で得た教訓を生かして作られている。

ストア100では単一価格を基本としていることから、「100円という”縛り”によって、たとえば果物は1個でしか売れなかったり、逆に納豆では(高すぎて)競争力が十分出せなかった」(玉塚元一ローソンCOO)というネックがあった。

ローソンマートでは生鮮品や総菜の品揃えを充実させている

そこで、マートでは幅広い価格設定を行うことで売り上げの拡大につなげる。メーカー商品についても、通常のローソンより1~2割安く販売するという。また、ストア100では全体の8割を占めている100円均一の商品を、マートでは6割まで減らす。刺身などの生鮮品や日用品を充実させ、5000~6000点の商品を取りそろえる。昨年11月にストア100を改装して行った実験店舗では、こうした商品構成に変えた結果、売り上げが約2割増えたという。

今後は東名阪を中心に3年で500店の出店を計画。「遠くのスーパーより近くのローソンマート」(安平尚史ローソンマート社長)という存在になれるのか。新業態店の実力が試される。

(撮影:今井康一)

田野 真由佳 東洋経済 記者

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たの まゆか / Mayuka Tano

2009年に大学を卒業後、時事通信社を経て東洋経済新報社に入社。小売りや食品業界を担当し、現在は会社四季報編集部に所属。幼児を育てながら時短勤務中。

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