仕事が憂鬱すぎて眠れない人に教えたい真理 どれだけ厄介なことがあってもなんとかなる

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そして、「この人は理不尽なんだ」ということがわかっただけでもいい収穫だったとポジティブに捉え、以後はあまり近づかないようにすることも大切。理不尽な人と過ごす時間はできるだけ減らしたほうが、心身ともに健康でいられるからだ。

また、関わらずにすむようになったら、一刻も早くその人のことは頭の中から追い出すべき。嫌な気持ちにならないためにも、理不尽な相手とは距離を置くべきだという考え方だ。

それでも理不尽な仕打ちを受けてしまうとしたら、一刻も早く記憶から消し去り、楽しいことを考えることが大切。切り替えが早くできれば、それだけ楽しい時間が増えるからである。

少しでも気持ちを楽にする

これらからも推測できるように、じゅえき太郎氏が本書で訴えようとしていることは非常にシンプル。

『正直、仕事のこと考えると憂鬱すぎて眠れない。』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

端的にいえば、余計なことは考えず、当たり前のことを当たり前にしていれば、どれだけ厄介なことでもなんとかなるということである。

もしかしたら、「当たり前すぎて物足りない」と感じる人もいるかもしれない。しかし、それでいいのだと思う。

なにしろわれわれは、絶対的な答えの存在しない世界に生きているのだから。つまり、ここに書かれていることも1つのアドバイスなのであり、必ずしもそれを絶対的に受け止めなくてはならないということではないのだ。

おそらく重要なのは、ことの大小にかかわらず、「なにをどう感じたか」という個人的な印象を持ち、それを意識することだ。

印南 敦史 作家、書評家

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いんなみ あつし / Atsushi Innami

1962年生まれ。東京都出身。広告代理店勤務時代にライターとして活動開始。「ライフハッカー[日本版]」「ニューズウィーク日本版」「WEBRONZA」「WANI BOOKOUT」などで連載を持つほか、「ダ・ヴィンチ」など紙媒体にも寄稿。『遅読家のための読書術――情報洪水でも疲れない「フロー・リーディング」の習慣』(ダイヤモンド社)、『世界一やさしい読書習慣定着メソッド』(大和書房)、『人と会っても疲れない コミュ障のための聴き方・話し方』(日本実業出版社)、『読んでも読んでも忘れてしまう人のための読書術』(星海社新書)など著作多数。

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