米国製エリートが心酔する「幸福の授業」の中身 100万人が視聴「GAFA」著者の教えとは何か
授業で取り上げた「幸福の数式」は、以下のようなものである。
「金を稼げない」と「幸せ」は遠ざかる
アメリカにはカースト制度がある。それは高等教育というものだ。
それに加えて、経済成長は一握りの巨大都市に集中する傾向が高まっている。今後50年間の経済成長の3分の2は、超大都市で生じるだろう。
チャンスは人の多いところで生まれる。大都市はウィンブルドンだ。たとえあなたがラファエル・ナダルでなくても、彼とともにコートに立つだけでレベルアップする。さらに上に行けることもあれば、自分はウィンブルドンにいるべき人間ではないと悟ることもある。
あなたの学位(成績、大学)と郵便番号を教えてくれれば、あなたが今後10年間でいくらぐらい稼げるか、かなりの正確さで推測することができる。
私のアドバイスはごく単純なものだ。若いうちに、大学の卒業証書やほかの資格を手に入れ、大都市に出ることだ。どちらも年齢を重ねるごとに、不可能ではないにしても、難しくなる。
スティーブ・ジョブズやビル・ゲイツのように、大学を中退しても大成功を収める人はこれからも出てくるだろう。けれどもそれはあなたではない。
きっとあなたにも、こんな知り合いがいるだろう――成功を手に入れ、健康で、バンドで演奏しているうえに、親と仲がよく、動物保護シェルターでボランティアをして、食べ物のブログを書いているような。しかし、あなたはまだそういう人ではないとしよう。
キャリアを構築するときバランスが重要というのは、私に言わせれば、都市伝説に近い。また世間には、成功するには貧乏を経験しなければならないという、苦労礼賛の言説もあふれている。それも本当ではない。
成功への途上でも、報われる経験はたくさんある。けれども若いうちからバランスを最優先事項にするのは、天才でないかぎりいただけない。それでは経済的安定のはしごのてっぺんに到達するのは難しい。
キャリアをどのくらいの速さで駆け上がれるかは、(不公平だが)大学卒業後の5年間でほぼ決定する。
できるだけまっすぐ上昇したいなら、燃料をたくさん燃やさなければならない。世界は簡単に手に入らない。努力が必要だ。とにかく努力、精いっぱいの努力をすることだ。
私は今、バランスが大いに取れた生活をしている。それは20代から30代にかけて、バランスを欠く生活をしていたからこそできたことだ。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら