エコカー補助金「不発」のおそれ、交付実績たったの1割
「どうなっているんだ。納車から2カ月も経つのに、まだお客さんに振り込まれない」。首都圏のある自動車販売店社長は憤る。
6月に始まったエコカー購入補助金。車齢13年超の廃車を伴う場合は25万円、そうでなくても10万円(軽自動車は各半額)がもらえるが、この制度に対する不満が噴出している。購入者への補助金交付が大幅に遅れているのだ。
交付の流れは下図のとおり。経済産業省から委託された次世代自動車振興センターが審査から振り込みまでを担う要となっている。
具体的な交付実績はこれまで公にされてこなかったが、センターは本誌の取材に対し、9月25日までの交付決定件数が18万6000台、金額にして199億円にとどまっていると明らかにした。当初予算3700億円に対する消化率は1割にも満たない。
1台当たりの補助金額が多い13年超の廃車を伴う申請は全体の15%しかなく、これも交付金総額が増えない一因ではある。ただ最大の理由は、未処理の申請書がセンターに52万台分も積み上がっている点にある。
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