「姉が羨ましがる結婚がしたい」36歳女性の末路 「結婚観」はどのように形成されていくのか

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そして、大きなため息をつくと、こう続けた。

「私は小さな頃から “愛情が欲しい”と思って頑張るのに、いつも空回りしてきた気がします。父や母の愛情が欲しくて勉強を頑張った。結果、姉に嫉妬されて、いじめられて、思春期になったら頑張ることに疲れて、落ちこぼれた。

でも、そこから自分を立て直して、また努力をしたのに、今度は恋愛がうまくいかない。なんなんだろうな、私の人生って。大嫌いな姉ができた結婚、出産が、今の私にはできないんです」

誰のための結婚なのか

そんな佐知子に、私は言った。

「お姉さんが佐知子さんにライバル心を抱いていたように、佐知子さんもお姉さんが最大のライバルだったんでしょうね。なぜライバル心を抱いてしまったかというと、ご両親の愛情がより多く欲しかったから。だけど、親御さんは、2人に平等に愛情をかけて育てたんだと思いますよ」

幼い頃は、親の愛情を無条件で手に入れたいと思う。年の近い兄弟姉妹がいると、親の愛情のベクトルがどちらに向いているかを、子ども心にいつも観察してしまう。それは他者承認欲求の芽生えだ。しかし、その欲求を抱えたまま大人になると、つねに人の目や評価が気になって、とても生きづらくなる。

「結婚は誰のためにするのか。お姉さんや友達よりもいい結婚がしたい。ここまで1人で来たのだから、周りがあっと驚くような結婚がしたい。みんなにうらやましがられたい。そう思って婚活していると、お相手を見る目が曇ってしまうのね。

まずは、“私は私でいい”と認めてあげましょう。そして、誰のための結婚なのかを、もう一度考えてみましょうね」

誰のためでもない。自分が幸せになることを第一に考えて婚活をする。それが幸せになれる結婚への近道だ。

鎌田 れい 仲人・ライター

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かまた れい / Rei Kamata

雑誌や書籍のライター歴は30年。得意分野は、恋愛、婚活、芸能、ドキュメントなど。タレントの写真集や単行本の企画構成も。『週刊女性』では「人間ドキュメント」や婚活関連の記事を担当。「鎌田絵里」のペンネームで、恋愛少女小説(講談社X文庫)を書いていたことも。婚活パーティーで知り合った夫との結婚生活は19年。双子の女の子の母。自らのお見合い経験を生かして結婚相談所を主宰する仲人でもある。公式サイトはコチラ

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