カローラから始まったカーナビ専用機の大転換 CD/DVDプレーヤーも消え、コネクテッド強調
だが、それ以上に「カローラ」という商品の成り立ちに深く関与している。1966年の初代登場のときから「カローラの使命は、お客様の期待にプラスアルファ」をモットーとしてきた。さらには「良品廉価」「時代のニーズに合わせた変化」を掲げてきたクルマでもある。
それゆえに、大きく変わるのは「カローラからだ」と、トヨタは主張する。「ディスプレイオーディオ」はそれほどまでに、トヨタにとって大英断なのである。
フル装備でも旧来型カーナビより安い?
「ディスプレイオーディオ」の詳細は新型カローラのホームページで確認していただくほうがわかりやすいと思うが、本稿では概要を紹介する。
標準装備の状態では、AM/FMチューナーやBluetooth接続機能、そしてスマートデバイスリンクと呼ばれるスマホと車載器との連携サービスを使って無料ソフト「LINEカーナビ」が使える。さらに、遠隔でのメンテナンス管理や駐車場での位置を検出するサービスなどを備えたT-Connectが5年間無料で使用できる。
つまり、「素の状態」では「LINEカーナビ」以外のカーナビ機能はない。この先は、オプション設定となる。まず、iPhoneと接続する「CarPlay(カープレイ)」とアンドロイドフォンと接続する「Android Auto (アンドロイドオート)、さらに地デジTV放送が見られるキットが初期費用のみ3万3000円。これで、どのスマホ経由でもカーナビ機能が使えるようになる。
これから先は、「ディスプレイオーディオ」そのものにカーナビ機能を組み込むオプションとして大きく2つある。
1つが、エントリーナビキットが初期費用6万6000円。さらに、T-Connectを活用した上位ナビキットが11万円となる。また、標準装備ディスプレイ7インチを9インチに広げるのに2万8800円。オペレーターによるレストランやホテル予約サービスなどはさらなるオプション設定だ。
仮にT-Connectなどをフル活用した最上位パッケージを買ったとしても20万円でお釣りがくる計算だ。T-Connectは6年目以降、継続する場合は年間3630円となる。
近年、ディーラーオプションでも、アフターマーケットでも、カーナビ専用機はエントリーモデルでも10万円台前半、上級機は20万円超えが当たり前となっている中、サービス内容を踏まえると「ディスプレイオーディオ」での「全部乗せ」には割安感がある印象だ。
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