あおり運転予備軍「怒りをまき散らす人」の特徴 誰しもパワハラ加害者になる要素がある

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瞑想といえばすごく難しいと思われるかもしれませんが、要点をつかめばすごく単純になります。呼吸に注目して(具体的にはおなかの動きなどを感じて)やがて雑念がわいたら呼吸に注目を戻す。これだけです。座り方や手の組み方、目を開けるかどうかなどにこだわる必要はありません。

マインドフルネスの練習をして普段から自分の怒りを客観視して手放す体験を積んでいくと、やがて弱かった自己肯定感が少しずつ強化されます。怒り自体は自己肯定感を弱めるものです。それが逆になくなっていけば自己肯定感は高まっていきます。自己肯定感が高まると今度は他者の怒りに動じなくなります。「ああ、彼は怒っているなあ。きっと困っているのだろう」と思い、むしろ慈しみの心さえ出てくることがあります。

怒りを向けられたときは注意が必要

ただ相手がいて、その怒りを向けられたときには注意が必要です。怒りで立ち向かったり、怒りを恐れて形だけ謝ったりすれば、相手の怒りをさらに強くしてしまう危険性があります。そんなときはマインドフルネスで冷静になることが大切です。冷静になることができれば、そのときに何をすればよいかを正しく判断することができるでしょう。

『怒りにとらわれないマインドフルネス』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

激しい怒りに対する正しい対処法があるわけではありません。話し合うことが正しいこともあれば逃げることが正しいこともあるでしょう。ただそのとき、相手の怒りに巻き込まれて冷静さを失ってしまえば正しい判断力も失ってしまいます。冷静な視点に立ち、そのうえで正しい判断をすることが求められます。

日ごろから小さなイライラをためこんでいると、いつの間に爆発し事件に発展する可能性はお伝えしたとおりです。そうならないためにイライラや不満をためこまないようにしましょう。そのためにはその都度相手にも伝えたいことは伝えておきたいですね。そのときも有効なのがマインドフルネスです。

マインドフルネスとは「今、ここ」の客観的な気づきです。自分の中の小さなイライラや不満に気づき放置しないこともまたマインドフルネスの大きな効用です。そこでイライラをそのまま相手にぶつけるのではなく、冷静に要望することができればよいのです。怒りをそのまま伝えないことが大切です。

マインドフルに自分の心の中の小さな不満に気づき、そしてそれをその場で解消していくことができれば、怒りをコントロールし、自己肯定感を強めていつも安定した心の状態で過ごすことができるでしょう。

藤井 英雄 精神科医

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ふじい ひでお / Hideo Fujii

瞑想家、日本キネシオロジー総合学院顧問。瞑想歴40年。マインドフルネス瞑想歴25年。潜在意識の法則やマインドフルネス瞑想、認知行動療法、
さらには東洋医学、キネシオロジーなどを活用した画期的なメンタルヘルスプログラム「心のトリセツ流幸せの作り方」を開発。

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