広まるビットコイン、貨幣になる日は来るか 日本でも利用者が増加。仮想通貨の実態と今後は?
こうした中で、「各国の政府や中央銀行が、使用を抑制する行動に出てくるのではないか」と、『貨幣論』などの著書のある岩井克人・国際基督教大学客員教授は話す。
不正取引の温床になりうるとなれば、政府は本気で規制の網を掛けてくるだろう。それがビットコインの優位性をそぐことになりかねない。
中国、オランダなどの中央銀行が規制
実際、世界各国の政府は警戒を強めている。昨年12月以降、中国やオランダ、マレーシアの中央銀行は、金融機関でのビットコイン決済を禁じたり、利用に当たっての注意を喚起したりしている。
日本はどうか。全国銀行協会の國部毅会長(三井住友銀行頭取)は「今後利用が拡大する可能性のあることを考えると、法令上の位置づけを明確にし、適切な規制のあり方を検討する必要がある」と言う。
金融庁や財務省は、現行法の対象になっていないことから、規制する動きを見せない。だが、日本でもビットコインの利用が広がりつつある中、その利便性を生かすためにも、しっかりとした議論が必要だろう。
(週刊東洋経済2014年2月15日〈2月10日発売〉号「核心リポート01」に一部加筆)
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