部下の褒め方「下手な上司」「上手な上司」の大差 新人ならどんな小さな実績も褒めてやるべき

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しかし、一般に人が感動を覚えるのはプロセスの努力に対してであり、結果で感動するということは、よほどでない限りありません。

上司も人の子、ついついプロセスの努力のほうに目が行ってしまうのはやむをえないところです。

ただ、プロセスの努力ばかりに注目していると、せっかく結果を出している結果重視タイプが浮かばれないことになります。概して、プロセス重視タイプは「頑張ったね」と言われたほうがよく、結果重視タイプは「よくやった」と言われると喜ぶとされます。

褒め方の教育的効果

部下のタイプと同時に気にかけるべきことがあります。それは褒め方による教育的効果の違いです。部下が新人の場合には、まず自信をつけさせたい。そのためには小さな成果でも、それを実績と認めてやることが大切です。

<文例C 自信をつけさせたいときのメール>
今回の成果は金額こそ小さいものの、クライアントに大変喜ばれた。
われわれの仕事は、すべてクライアントに信頼されることから始まる。
君は今回の仕事で、その貴重な信頼を得た。おめでとう。私も誇らしい。

新人には、まずは実績を認めること。次に、仲間として当てにしている存在と伝えること。それが自信のきっかけとなります。一方、さらに成長することが期待される部下には、実績はすでにありますから、実績よりもチャレンジを求めます。

<文例D さらなる成長を期待するときのメール>
おめでとう。今回の成果は、金額よりも君のチャレンジングな行動に感心した。
君が挑戦してくれなければ、うちの部は結局これまでと同じような仕事しかできなかっただろう。
君の今回の仕事で、うちの部はまだまだ伸びる余地があることを知った。
ありがとう。

さらに伸びてほしい部下には、チャレンジした結果よりも、チャレンジした事実に重心を置いて褒めるほうが効果的です。

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アルファポリスビジネス編集部

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